ヴァイオリンの調弦、ちゃんとできていますか?初心者からコンクールまで3つのステップ
こんにちは!流山のヴァイオリン・ソルフェージュ教室です。
この夏も、いくつかのヴァイオリンコンクールで審査をさせていただきました。
たくさんの演奏を聴かせていただく中で、年齢や演奏歴に関係なく、少し気になったことがあります。
それは調弦。

コンクールに向けて、毎日たくさん練習してます!
暗譜で弾けるまで弾きこむのはもちろん、難しいパッセージを何度も練習したり、曲の表現を考えたり……。
もちろん、それらはとても大切なことですが。
それ以前に、
一生懸命弾いているその楽器、調弦は合っていますか?

レッスンに行った時に先生にやってもらうから大丈夫だよ。

調弦は、お家でも毎日するものなんだよ。

えーっ。
じゃあできないからお母さんにやってもらおうっと。

そう言われても私できない…困ったわ…。
そんなに狂うものなんですか?

調弦は、弾いているうちに少しずつ狂っていくものです。
また、ヴァイオリンはちょっとした温度差や湿度差にも敏感で、舞台袖と舞台上の温度差だけで狂うケースも珍しくありません。

ぷぎゃーーーーーっ(悲鳴)

調弦は、ヴァイオリンを弾くための準備作業だけではありません。
自分の音を聴き、音程を聴き分ける耳を育てる練習でもあります。
今回は、ヴァイオリンを始めたばかりの方からコンクールに挑戦する方まで3ステップに分けて、調弦について考えてみたいと思います。
STEP 1|初心者・子どものヴァイオリン調弦はアジャスターから
ヴァイオリンを始めたばかりの方や、分数ヴァイオリンを使っているお子さんは、
アジャスターを使って調弦しましょう。
ペグを使って調弦するのは、お子さんや初心者にとって、相当大変なこと。

そもそも、ペグを回すこと自体がけっこう高いハードルです。
この段階では、チューナーを使って「目で見て」音を合わせて大丈夫。

むしろ最初は、積極的にチューナーを使いましょう。
ただし、ここで一つ覚えておいてほしいのは
「チューナーの針が真ん中になったから終わり」では無いこと。
音が合ったら、その音を自分の耳で聴いてみましょう。
演奏するときに頼りになるのは、
画面に表示される数字や針ではなく、
自分の耳です。
初心者向け|ヴァイオリンの調弦方法を詳しく解説👇👇
「アジャスターってどう使うの?」「チューナーはどこを見ればいい?」という方は、こちらの記事をご覧ください。
初心者の方が安全に調弦するための基本的な方法や、チューナー・アジャスターなど調弦に使う道具について詳しく解説しています。
STEP 2|ヴァイオリンの調弦は1本ずつから「2本の響き」へ
4本の弦を1本ずつ調弦できるようになったら、次のステップです。
2本の弦を同時に鳴らして、その響きを聴いてみましょう。
ヴァイオリンの調弦では、A線を基準にして、開放弦を2本同時に弾いた時の響きを美しく合わせていく方法が一般的です。

えっ!2本ずつ合わせるなんて習ってない…汗

1本ずつチューナーで合わせるのとは、ツボが微妙に違うんですよ。
このときに大切なのは、
2本の弦を一緒に鳴らしたときにどんな響きがしているかを聴くこと。

音を鳴らした「瞬間」だけではなく、鳴った後に残る響きを聴くのがポイントです。
最初は「何を聴けばいいのかわからない」と思うかもしれませんが、
毎日聴いていれば、少しずつわかるようになるものです。

初心者の方でも、違いを聴き分けること自体はそこまで難しくありません。

不思議なことに、自分でアジャスターやペグを回してる時は耳が働かないんだよね。苦笑
ヴァイオリンの調弦方法をもっと詳しく知りたい方へ👇👇
「4本の弦はどういう順番で合わせるの?」
「2本の弦を同時に弾くとき、どこを聴けばいいの?」
「調弦がうまくいかないときはどうしたらいい?」
そんな疑問については、雑記帳ブログで詳しく解説しています。
アジャスターやペグの使い方、チューナーを使った調弦、2本の弦の響きを聴いて合わせる方法など、ヴァイオリンの調弦について一通りまとめています。
STEP 3|コンクール・発表会では舞台に上がる前に調弦をチェック
そして、コンクールや発表会など人前で演奏する機会がある方には、
もう一つ意識してほしいことがあります。
それは、
舞台に上がる前に調弦をチェックすること
です。

え、舞台で調弦するほうがカッコいいじゃん!

でもあなたいつも緊張してガチガチになってるじゃない。汗

ペグも気持ちもガチガチ。

誰が上手いこと言えとw
舞台の上は、普段と違う緊張感があります。
百戦錬磨のスーパーヴァイオリニストですら、緊張する時は緊張します(たぶん)。
調弦は、とても繊細な作業。
どちらかと言えば気持ちが落ち着いている舞台袖や楽屋で、調弦の最終チェックをしましょう。

舞台袖では、客席や舞台に音が漏れ聴こえ無いよう、細心の注意をはらいましょう。
かつての私は「どうすれば舞台袖スタッフの方に怒られずに調弦の最終チェックができるか」を考えていました。
舞台上での調弦は、最終チェックに留めるのが安全策です。

必要以上に大きな音を鳴らし続けないことも大切です。
お客さんはあなたの調弦を聴きに来たのではありません。
中級者以上の方はこちらも👇👇
チューナーだけに頼らず、耳を使って調弦するための考え方や、より細かな調弦のポイントについてはこちらの記事で解説しています。
「調弦ができる」って、どこまで?
ここまで読んで、

うちの子は調弦できるから大丈夫!
と思った方もいるかもしれません。
でも、何をもって「調弦ができる」と言えば良いのでしょうか。
たとえば、
- チューナーを見れば合わせられる
- 1本ずつなら合わせられる
- 2本の弦を一緒に鳴らして響きを確認できる
- チューナーを見なくても、ある程度耳で合わせられる
- 舞台上でも落ち着いて調弦できる
というように、
「調弦できる」と一口に言っても、
様々な段階があります。

ヴァイオリン歴が長くなれば自然にできるようになるというものでもありません。
調弦は、毎日の練習の中で身につけていく技術。
だからこそ、最初から耳で合わせることを習慣にしてほしいと思っています。
コンクールの曲を練習する前に、調弦を確認しよう
コンクールや発表会に向けて練習していると、どうしても「曲を上手に弾くこと」に意識が集中しませんか?
- 難しいところを弾けるように⋯
- 速く弾けるように⋯
- 音楽的に表現できるように⋯
もちろん、どれも大切ですが。
調弦が合っていなければ、せっかくの練習の効果が十分に生かせません。涙

調弦を「おまけ」のように捉えている人もいるみたいで、悲しいです。
自分の楽器の声を聴く。
音だけでなく響きを聴く。
今日の楽器の状態を感じる。
そうした小さな積み重ねが、演奏を支える「耳」を育てていきます。
コンクール本番の時だけ、急に「耳で調弦しよう」と思っても、できるものではありません。
だからこそ、普段の練習から少しずつ、
自分の音を自分で聴く習慣
を作っていきましょう。

本番は、普段の行いが表れるだけです。滝汗
📖 関連記事~こちらもどうぞ~
👉 自信がある子は音も違う?コンクール審査を通して感じた「心の準備」と舞台での見せ方
調弦はヴァイオリンを弾く人にとっての基本
ヴァイオリンは、ピアノのように鍵盤を押せば決まった高さの音が出る楽器ではありません。
だからこそ、自分の耳で音を聴き、楽器の状態を確認することがとても大切です。
コンクールに出る人も、発表会に出る人も、趣味でヴァイオリンを楽しんでいる人も。
ぜひ一度、普段の調弦を見直してみてください。
「ちゃんと合わせる」だけでなく、「ちゃんと聴く」。
そこから、あなたの演奏は変わっていきます!
それでは、流山のヴァイオリン・ソルフェージュ教室でした!


