ヴァイオリン調弦の道具を徹底比較!チューナー・音叉・アプリ・ピアノの使い分け方
調弦の道具はいろいろあるけど、どう使い分ければいいのかな?
ヴァイオリン上達の最初の関門と言っても過言ではない、調弦(チューニング)。
チューナーは便利だけど、耳を育てる観点からは音叉のメリットが多すぎるし、舞台での調弦はピアノを使うし・・・道具がいくつもあって、何を使えば良いか迷ってしまいますね。
今回は「調弦に使う道具」にフォーカスして、特徴や使い分けをまとめてみました。
あなたに合った道具選びのヒントが見つかります!
チューナーの種類と活用法【バイオリン初心者必見】
チューナーには
- 針の動きを見て合わせるタイプ
- 基準音を発するタイプ
の2種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。
針式チューナーのメリット
- 見た目で合っているかが一目でわかる
- 初心者でも安心して使える
超絶オンチな俺様でも、それっぽくバイオリンを弾けるようになれるのか。
へへ。便利だぜ。
⋯⋯⋯
針式チューナーのデメリット
- 意識的に耳も使って良い音を覚えない限り、それ以上の上達を望めない
- 2弦を同時に弾く調弦では使いにくい
耳の穴かっぽじってよく聞いときな。
⋯⋯⋯
針式チューナーは初心者の強い味方ですが、あくまでも「補助道具」。
慣れてきたら、耳で合わせることを意識しましょう。
基準音を発するチューナーのメリット
- 常に同じ基準音が出せる(機械が壊れない限り)
- 聴いて合わせる練習ができる
自分が出した音とチューナーの音の高さの違いを聴き分けて微調整できる耳を持ってる人は、十分活用できます。
基準音を発するチューナーのデメリット
- 響きを感じながら合わせる練習にはならない
じつはバイオリンは、弓で弦を擦ってる時と弓を弦から離した後の響きは、微妙に高さが違います。
えっ!?
調弦は本来、弓を弦から離した後の響きがいい感じになるように調整するものなんですよ。
えー!知らなかった。
でもチューナーの音って、のっぺりしてて響きがないでしょう?
たしかに⋯
というわけで。
アコースティックピアノの響きに合わせて調弦する練習も取り入れましょう。
アコースティックピアノが置けない環境の方は、レッスンの時間やスタジオの活用がオススメです。
スマホアプリチューナーの使い方と注意点
最近はスマホアプリのチューナーも増えてきました。
スマホチューナーのメリット
- 無料で使えるものが多い
- メトロノーム機能もセットになっていて便利
- チューナーを忘れてもスマホがあれば何とかなる
スマホチューナーのデメリット
- マイク性能によって精度が左右される
- スマホを忘れたら使えない
- 余計な誘惑が多い(!)
スマホに頼りすぎないことが大切ですね。
お子さんの場合は、専用チューナーがあったほうが、親御さんが余計な心配せずに済みますね。
受験生もスマホじゃないほうが良いよね。
ほら、スマホは誘惑がいっぱいあるし⋯。
音叉(チューニングフォーク)で耳を育てよう
音叉は調弦の基本道具。
軽く叩いて出る「ラ(A=442Hz)」の音を頼りに合わせます。
442Hzの音叉を購入してくださいね。
音叉のメリット
- Aの基準音をシンプルに出せる
- 耳を鍛え、響きを意識する練習ができる
- 電池や充電がいらない
音叉のデメリット
- 響きがすぐ消えるので慣れるまでは難しい
- A線以外は2弦同時に弾いて合わせる必要がある
- 静かな環境でないと聴き取りにくい
エアコンの音すらもうるさく感じてしまうほどです。
それほどまでに調弦はデリケートなものである、という証拠ですね。
チューナーで調弦できるようになったら、音叉を使ってみましょう。
日常的に使うことで、耳と響きの感覚が自然と育ちます。
ピアノ・電子ピアノとヴァイオリン調弦
家にピアノや電子ピアノがある場合は、それを基準に合わせることもできます。
アコースティックピアノのメリット
- 響きを意識する習慣がつく
アコースティックピアノのデメリット
- 定期的な調律が必要
ピアニストよりも弦楽器奏者のほうが調律の頻度が高い、なんて話があるほど、弦楽器の人は音の狂いに敏感です。
住環境の問題でアコースティックピアノを置くのが難しく、電子ピアノを置くケースも多いと思います。
電子ピアノのメリット
- いつでも正しい音が出せる(チューナー的に使える)
電子ピアノのデメリット
- 多くが440Hz固定で、オーケストラやホールの442Hzと差がある
だからなに?
聴き比べてみましょう。
言われてみればちょっと違うような⋯
たかが2Hz、されど2Hz。
ヴァイオリンの調弦では、このわずかな差が積もり積もって、響きや感覚に影響します。
正直な話、電子ピアノに合わせて調弦するのはおすすめしないよ。
チューナー使うほうがマシ。
どれを選べばいい?調弦の道具を選ぶポイント
ここまでチューニングの道具を紹介してきましたが、調弦で大切なのは、耳を使うこと。
初心者のうちは針式チューナーを使いつつ、合った時の響きを覚えましょう。
慣れてきたら、基準音だけチューナーや音叉で確認し、残りの弦を耳で合わせるようにしましょう。
まとめ
調弦の道具は大まかに4種類あり、それぞれに特長があります。
- 針式チューナー:安心材料
- 音叉:耳を育てる道具
- ピアノ:響きを意識する練習
- アプリ:便利な補助
上手に組み合わせて、自分に合った方法で調弦力を高めていきましょう!
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ソルフェージュの先生、ヴァイオリンの先生、時々オーケストラと室内楽。
ヴァイオリン弾きのソルフェージュ講師はわりと珍しいようです。指導経験は延べ100人以上。茨城県立水戸第三高等学校音楽科、Y. A. ミュージックアカデミー等で指導にあたる。都立芸術高校・東京藝大をヴァイオリンで卒業後、東京藝大院修士ソルフェージュ専攻を修了。
「音大受験の1科目」としてのソルフェージュではなく、実際の演奏に結び付くもの、音楽をより楽しめるものを目指しています。あらゆる楽器の生徒さんに対応していますが、得意とするのはヴァイオリンをはじめとする弦楽器。ヴァイオリンを学ぶ人に必要かつ不足しがちなことを、自身の実体験をふまえてレッスンしています。
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