音を出さずにできるヴァイオリン練習のやり方をご紹介!
せっかく習っているヴァイオリン、思うように練習時間が取れません。
夜中は音出しできないし…。
大丈夫。よくあるお悩みです。
楽器が無くてもできる練習がありますよ。
ほんとですか!
我々現代人は忙しい。
SNSやYouTube動画のせいおかげで、「ヒマ」を埋めるのが簡単になった、とも言えますね。
ご多分に漏れず、私もハマってます。笑
その一方、
「効率」「能率」「生産性」「コスパ」という言葉をよく聞くようになりました。
芸術とコスパって、ある意味で対極の言葉な気がするけど・・・。
とは言え、
少ない時間で上達したい!
誰もが抱く思いですね。
目の前にあるその曲を使って、効率よい練習を実践してみましょう。
5つの段階を踏んでいきます。
最初の3つは、楽器を使わずに行います。
音が出せない時間でもできる!楽器を使わないヴァイオリン練習3つ
練習するからまずは楽器のフタを開けなきゃ・・・
うっかりしてたら、音出しできる時間過ぎちゃった・・・
明日やろう・・・
あぁ残業で帰り遅くなっちゃった・・・
うわあ今日も音出し時間過ぎちゃった・・・
そんなループに陥っているそこの貴方。
楽器が弾けなくても練習はできます!!!
曲の大まかな構成を知る
「敵を知れ」という言葉がありますね。
曲は敵じゃないけど。笑
まずは曲の仕組みを知りましょう。
ポイントは2つ。
- 全く同じ場所を探す
- 似てるけどちょっと違う場所を探す
小さいお子さんは、楽譜を色分けするのも良いですね。
この段階では、音源を聴きながら考えましょう。
耳から得られる、貴重な情報です。
曲の構成を知るメリット
答えは簡単。
練習時間の短縮になるから。
全く同じなら、改めて練習しなくても済みますね?
似てる場所は、
違う所だけ取り出して練習すれば済みますよね?
肉体的な練習だけでは、どこかで行き詰まります。
アタマも使いましょう!
曲をさらに細かく分ける
曲の構成がわかったら、細かな練習単位に分けていきましょう。
フレーズとは違うの?
フレーズと同じで良い場合もありますが、難しい場所はもっと細かく分ける必要があります。
練習単位は、練習を進める中でどんどん変わっていきます。
分ける時は、4つの段階を踏みます。
- フレーズ単位で分ける(8小節ぐらいのことが多い)
- 1フレーズを、さらに半分に分ける
- 難しい場所は、さらに半分に分ける
- それでも難しい場所は、そのまた半分に分ける
- 以下、3~4を無限ループ
分けていくうちに、曲の構成がより細かくわかっていくと思います!
理解が深まっている証拠です。
拍子をとって歌う
曲の仕組みがわかってきたら、歌ってみましょう。
ポイントは3つあります。
- 拍子をとりながら。
- 何があっても止まらない。止まらずに歌えるテンポで。
- ドレミでも、鼻歌でも、歌い方は自由。
拍子をとりながら歌う理由
歌う時に拍子をとってほしい理由は、
拍の上にリズムが成り立っているから!
西洋音楽のリズムを理解するのに、拍の存在は欠かせません。
脳みそがリズムを正しく認識できるよう、拍子をとりながら歌いましょう。
途中で止まってはいけない理由
音楽には流れがあります。
せっかくリズムや音を正しく理解できたとしても、
流れに乗って演奏できなければ意味がありません。
レッスンで、途中で止まりながら演奏する生徒さんには、
「楽器を下ろして、止まらずに歌ってみよう」と言ってみるのですが
ほぼ100%、止まります。
要するに、
流れに乗るとどうなるか、を理解できてない状態なのです。
そのような生徒さんには、その場で、止まらずに歌う練習をするのですが
止まらずに歌う練習をしてから楽器を持つと、
面白いぐらい、音楽の流れがよくなります。
楽器を持たなくても練習できる証拠です。
ドレミで歌わなくても良い理由
音名を正しく認識するのも大事ですが、
自分が歌いやすい方法で歌えることのほうが、もっと大切。
「口三味線」という言葉がありますよね。
考え方としては、近いんじゃないかと思います。
ヴァイオリンで音を出す、という一点だけに焦点を当てると
音のつながりを指使いに落とし込むことを、ある程度までできれば
第一段階はクリアできます。
とにかく、
楽器を持つ前に歌いましょう!
音出しできない時間でもできる!音を出さないヴァイオリン練習2つ
そんな練習ありなの?
意外と効果あるんですよ。
エアーヴァイオリンその1:弓と歌だけ
エアギターならぬ、エアーヴァイオリン。
音だしできない!でも練習したい!というワガママな願いが叶う方法
歌いながら弓を動かす練習をしてみましょう。
楽譜に書かれているスラー、弓順(ダウンアップ)を正しく実行するのがカギです。
意外と、見落とし、読み飛ばしがあるものです。
後から覚え直すのは大変。
最初の譜読みの段階で、正しく読んでおきたいですね。
このエアーヴァイオリン練習は、生徒さんのbefore→afterの変わり方が相当大きく、
体で理解できたね!という度合いが大きくなる練習方法です。
エアーヴァイオリンその2:指と歌だけ
エアーヴァイオリン練習その2は、
歌いながら指を動かす練習です。
ピッツィカートで音を出してもOK。
お住まいの環境によるけど、音出しはあくまでも自己責任でね。
指の広げ具合、ポジション移動などに焦点を絞った練習ができます。
効率よい練習のために、いったん楽器を離れよう
ここまでご紹介した練習は、一般的に思い描く「ヴァイオリンの練習」とは違うかもしれません。
どちらかと言うと「ソルフェージュ」に分類されることだと思います。
曲の構成を知るのはアナリーゼ(分析)の一環だし、
歌うことはソルフェージュそのもの。
むやみやたらに音を出すことだけが練習ではありません。
急がば回れ。楽器を使わない練習が、かえって早道になるのです。
レッスンのお問い合わせはこちらからどうぞ!譜読みに関する内容でしたら、ヴァイオリン以外の楽器の方でもOK!