ヴァイオリンの先生ならではの、ヴァイオリン学習者に向けたソルフェージュレッスン
ヴァイオリンの先生ならではのソルフェージュレッスンを試行錯誤してきているわけですが、
一例をご紹介したいと思います。
今やっている曲の一部分を聴いて、書き起こしてみる:聴音
耳コピ、要するに聴音です。
自分が練習している曲なので、聴けば「あー、あそこかぁ」なんてわかるはずですが、書き起こすとなると話は別😱
とある生徒さんで実験させてもらったのですが、
この生徒さんは「なんとなく、ふわーっと、雰囲気で」弾いていて、
「一見弾けてるように見えるけど、楽譜の情報はあまり読んでおらず、それっぽく聴かせようとはしてるけど上手くいってない」という感じ。
言い方を変えると、自分自身が何を弾いてるかわかってない状態。
ちなみに、母音唱で歌ってもらうと、何となく、イイ感じには歌えていました。
歌えてるので第一段階はクリア。
そんなこんなで、今練習している曲の一部分を、耳コピで書き起こしてみたところ・・・
えっ、こういう音を弾いてたの?
あのリズム、こうやって書くのか!
出るわ出るわ、新発見の山!
たった数小節の書き起こしでしたが、みるみるうちに理解度が上がった様子。
理解度というか、解像度と呼んだほうが、イメージ的には近いかも・・・?
生徒さん自身も、手に取るように自分自身の変化がわかったみたいです😄
ここはどんな和音?和声分析入門
ヴァイオリンは
単音を弾いているようで分散和音を弾いてる
のが「あるある」です。
当時ヴァイオリンで藝高受験を視野に入れておられた生徒さん(の親御さん)から、
「お恥ずかしい話、ヴァイオリンの先生が仰っていることがイマイチ理解できなくて・・・😭」
とご相談を受けた時のレッスン例です。
(その生徒さんは、私の所にはソルフェージュのレッスンに、ヴァイオリンは別の先生のレッスンに通っておられました。)
自分のヴァイオリンを持ってきてくれてたので演奏してもらい、ヴァイオリンの先生が仰られた内容をお聞きしたところ・・・
ふむふむ、なるほど。
和声をふまえた表現の方法について助言を受けたようです。
その場で、生徒さんの既習範囲で和声分析・・・
もう一度演奏してもらったところ、大きな変化が!
表現が明瞭になりました!😆🎊
ほんの数分の出来事。
本人も、手ごたえを感じながら弾けた様子🥰
ついでにピアノパートの和声もチェックし、ヴァイオリンパートとの関連を理解してその日はレッスン終了。
後日ヴァイオリンの先生にお褒めの言葉を頂けたと、ご報告を頂きました🙌
(私は「先生が仰りたい内容と全然ずれてたらどうしよう・・・」と内心ヒヤヒヤでした💦)
ちなみにこの生徒さんは数年後、無事に藝高→藝大と進学されました😄🎻🎵
カイザーやクロイツェルはヴァイオリニストの手っ取り早い和声分析入門教材!
和声分析は、カイザー、クロイツェル等のエチュードでも効果を発揮します。
むしろ、エチュードのほうがシンプルで理解し易いのでは?と思います。
和声音と、つなぎや飾りの非和声音(和声外音)で構成される曲が多いからです。
エチュードで和声を気にするクセをつけて、曲に活かしてもらいたいと思います。