アマオケはどれぐらい弾ければ入れる?ヴァイオリンのレベル目安と落とし穴

ヴァイオリンはどれぐらい弾ければアマチュアオーケストラ(アマオケ)に入れるの?
これからアマオケに参加してみたい方が、よく気になるポイントですよね。
某知恵袋さんでも、この手の質問をよく見かけます。

スズキの何巻くらい?

初心者でも大丈夫?

2ndヴァイオリンなら簡単?
ネットではいろいろな「目安」が紹介されていますが、実はそれだけでは判断できません。
この記事では、ヴァイオリンでアマチュアオーケストラに参加したい人に向けて、
「どれぐらい弾ければ大丈夫なのか?」
と
見落としがちなポイントを解説します。
アマオケでヴァイオリンパートを弾くハードル4選
オーケストラ曲の楽譜をパッと見ると、有名なヴァイオリン協奏曲の楽譜よりも、断然カンタンに見えます。

綺麗なメロディ~♥

かんたんそうな4分音符がいっぱい!

あ、ここは同じ音の繰り返しだ。楽勝ですね。
・・・・・・・・・・。
残念ながら、それは立派な落とし穴。

なぜ落とし穴なのでしょうか?
オケ曲を弾くのに必要な技術とともに、解説します。
指使いを自分で考える
意外と見落とされがちな落とし穴1つ目が、指使い。
教則本や、市販の楽譜なら、何かしらの指使いが印刷されていますよね。
先生にところどころ直されることもあると思いますが、書いてある通りの指使いで弾けば、いちおう何とかなります。
でも、オーケストラの楽譜に、指使いは書かれてません。

ノーヒントで超難問クイズに挑むようなものですよね。

できれば1stポジションだけで済ませたいけど、高い音いっぱいあるし、無理っぽいな・・・

どこでポジション上がればいいんだろう?

ここは開放弦を使ってもいいのかなあ。

うわーなにこの半音階(絶望)

ていうか、指使いなんて自分で考えたことないし!!!
心配しなくても大丈夫。
今までに
- レッスンを受ける
- 部活やサークル
などの経験があれば、
少なからず、何となくでも、わかる場所があるはずです。

わからない所があったら、周りに聞いたり、レッスンで先生に聞くと、解決します。

そのうち、指使いの法則性にも、何となく気付けるのにゃ。
オーケストラのバイオリンで使うのは何ポジション?

音程に自信が無いし、ポジション移動するのも面倒だから、1stポジションだけで頑張るぜ。

たぶん不可能ですね・・・
気持ちは、よ~くわかります。汗
でも、移弦(右手)の都合を考えると、そうもいきません。

2ndポジションや4thポジションなど偶数ポジションを使うと、相当ラクに弾けたりします。
オーケストラ曲の指使いについて気になる方は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
オーケストラ曲の指使いは、楽譜に書いていないことも多く、悩むポイントですよね。
流山のヴァイオリン・ソルフェージュ教室では、アマチュアオーケストラ奏者向けにヴァイオリンの指使い相談(オンライン)も行っています。
「この1ヶ所だけ相談したい」という場合でもOK!お気軽にご相談ください。
バラエティに富んだ弓の使い方
オケの曲では、ふつうに弾くだけじゃなく、多種多様な弓の使い方をします。
思いつくままに挙げるだけでも、これだけの種類が・・・!
- ベタ弾き
- 飛ばし弓
- 半飛ばし
- 全弓
- 弓先で
- 弓元で
- 真ん中で
- 元から3分の2
- 弓の毛を3本だけ使うような感じ
- ゆっくり動かす
- 速く動かす
- ふつうの速さ
- 全弓だけど最初と最後はゆっくり、真ん中は速く
- 指板上で(弓を指板上で擦る。スルタスト(sul tasto))
- 駒の上で(弓を駒の上で擦る。スルポンティチェロ(sul ponticello))

えー、こんなにあるの?

書き出してみたらビックリした。
おそらく、全部は書ききれてないと思います。汗
全てがカンペキにできなくても大丈夫ですが、
ただ弓で弦を擦るだけじゃない
という点は、知っておいてほしいです。

うーん、やったことない弾き方があるなぁ。

カイザー教本やクロイツェル教本を開いて、各ページの上のほうにある、ボウイングを変える練習や、リズム変奏の練習がおススメです。
これをやるだけで、ある程度まではカバーできますよ。

そうなのかぁ。やってみようかなぁ。
テンポに乗る
オーケストラの曲に限らない話ですが、次のような「練習」を重ねている人、少なくありません。
- 音楽を無視して、ひたすら「自分が弾けるテンポ」で練習している
- 「弾けるところは速く、弾けないところはゆっくり」弾いている
- 休符を数えていない
- 4拍子なのに、3拍子や5拍子で弾いている

・・・ぎくっ。
私のことだ。

オーケストラは、30人31脚どころか、100人101脚みたいなものです。
一定のテンポで練習しないと意味がありません。

ここだけの話だけど・・・
ソロの曲を練習する時は、ぶっちゃけ、テンポに乗れなくても何とかなるよ。
ただし、伴奏のピアニストが完全にアナタに合わせてくれることが条件だけどね。
オーケストラ曲の練習では、
一定のテンポで、間違えても気にせず、止まらず弾く
という練習も必要です。
そのうち、曲本来のテンポやノリがわかるようになります。
オーケストラ曲の練習方法について気になる方は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
ごまかし方を会得する
いくら楽譜の通り正確に弾けても、一人だけずれて弾いてたら、オーケストラではアウトです!
多少誤魔化してでも流れについて行く>>>>>>>>>>>>>>>>>>>正確に弾く
です。

テンポに乗る練習と同じく、一定のテンポで、止まらず弾く練習が必要です。
やっていくうちに「頑張って練習した方が良いところ」「多少弾けなくても何とかなるところ」が、わかってきます。
オーケストラ曲の練習方法について気になる方は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
「スズキの*巻が弾ければ・・・」の落とし穴
ここまで読んでくださったあなたは、もうお気づきかもしれません。
オーケストラは、教本の*巻までいけば弾けるとかそういう話じゃなくて
それまでの過程をどう進めて来たかの方が、大事なんです!!!

簡単な話じゃないんですね・・・。
2ndヴァイオリンなら初心者でも大丈夫・・・それホント?
これだけは断言します。
大丈夫じゃない。

えーっ?
ハイポジションを使う心配は少なそうだし、「ぶん、ちゃっ、ちゃっ」とか、見た目簡単そうだし・・・。

残念。落とし穴。
単刀直入に言うと、
2ndヴァイオリンは職人技。
奥が深すぎる。
楽譜の見た目ほど単純じゃないです。
- メロディっぽく聴こえるけどメインじゃない対旋律を弾いてたら、いつの間にか「ぶんちゃっちゃ隊」に早変わりしている。
- 息つく間もなくツッコミ(合いの手)を入れ、今度こそ目立つぞ!と思った矢先、背景に早変わりする。
- 曲の最後はメロディの1オクターヴ下。
- キメの和音で弾く音は、組体操のピラミッドで例えると真ん中へん。
- ごくまれに美味しいメロディが回ってくると緊張する。でも嬉しいからはりきる♥

すごいね!
「七変化」どころじゃないね!
ものすごく目立つわけではないけれど、
この世にセカンドヴァイオリンが居なかったら、
オーケストラは絶対に成り立ちません。

実を言うと私、セカンドヴァイオリン結構好きなんです♪
ものすごく頭使うから、楽しくて。
結局何が言いたいかと言うと、
お願いだから、消極的な理由で2ndヴァイオリンを選ばないでください・・・。
アマオケのレベルや中身は団体によってかなり違う
アマオケと一口に言っても、さまざまな成り立ちの団体があります。
- 学校や職場など特定の団体がもとになっている
- 特定の作曲家しかやらない
- ある1人の指導者を慕って集まっている
- 自治体の名前を冠している
選ぶ理由も、これまた一括りにはできません。
- 仲間に誘われた
- 年齢層が幅広いから自分でも大丈夫そう
- 同世代で集いたい
- 練習場所が家から近い、または通いやすい
- メンバー募集中の団体を探してたら見つけた
人の集まりですから、当然、相性もありますよね。
また、演奏している曲や母集団によって、募集条件も変わってきます。
- 初心者歓迎
- 経験豊富な方に限る
- 特定の楽器だけ募集中
「初心者歓迎」の意味は団体によって違う
多くの中学や高校に吹奏楽部があることからも、日本の管楽器人口(潜在的な部分も含む)は、かなり多いと推測できます。
音大で管楽器を専攻する人も、「部活で楽器始めました!」な人が相当な割合を占めています。
いっぽう、オーケストラ部や弦楽部のある学校は、そう多くありません。
音大でも、「小さい時から習いました~♪」な人がほとんど。
(唯一の例外はコントラバスで、部活スタートな人が多いです。)

突然ですが、クイズです。
オーケストラの中で、いちばん人数が多い楽器は何でしょう?


えーっと、バイオリン?

正解!
1stと2ndの2パートありますし、よほど小編成の曲でない限り、10人を下回ることはありません。

それでは第2問。
オーケストラの中にフルートは何人いるでしょうか?


えーっと・・・8人ぐらい?

残念。
一般的なオーケストラ曲では、2~3人です。
中には、0~1人の曲もあるんですよ。
※大編成の曲だと、4~5人いるケースもあります。

えっ、そんなに少ないの?
お気づきになりましたでしょうか?
潜在的な楽器人口に対して、そもそも、需要と供給のバランスがとれていません。

だから「管楽器は募集締め切りだけど、弦楽器は足りないから、初心者にも門戸を開いて人数を揃えよう作戦」になる団体もある、ってカラクリなんだね。
もちろん、本当に初心者歓迎な団体もあります♪
バイオリン教室や、バイオリンの先生が母体(主体)となって活動している団体だと、これに当てはまる可能性が高いです。
自分が心地よく参加できそうな環境を、よ~く検討して選んでくださいね。
まとめ|アマオケに入るためのヴァイオリンのレベル
「どのぐらい弾ければアマオケに入れるのか?」という疑問には、実は明確な答えがありません。
団体によってレベルや雰囲気がかなり違って、
- 初心者歓迎で、選曲も初心者に配慮している団体
- 経験者も初心者もいる団体
- プロ顔負けの団体
など、様々です。
大切なのは、
自分の求める方向性に合うオーケストラを探すこと。

せっかくだから、楽しまなくちゃね。
そして、もしも、

オケの曲、思ってたより難しい・・・

ついていけるか不安だなあ。
という場合は、個人レッスンで練習の方向性を整理すると楽になります。
- 教本の何巻という単純な目安では判断できない
- 指使いを自分で考える力が必要
- さまざまな弓の使い方に対応する必要がある
- 一定のテンポで止まらず弾く練習が大切
- アマチュアオーケストラは団体によって目指す演奏レベルが大きく違う
一般的なレッスンではあまり習わないことかもしれませんが、
ちょっとしたコツを知るだけで、楽しさは段違いになります。
アマオケに参加するために必要なのは、完璧な技術よりもオーケストラの中で演奏するための考え方。
この記事で紹介した内容が、アマオケで演奏する皆さんのヒントになれば嬉しいです。
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ソルフェージュの先生、ヴァイオリンの先生、時々オーケストラと室内楽。
ヴァイオリン弾きのソルフェージュ講師はわりと珍しいようです。指導経験は延べ100人以上。茨城県立水戸第三高等学校音楽科、Y. A. ミュージックアカデミー等で指導にあたる。都立芸術高校・東京藝大をヴァイオリンで卒業後、東京藝大院修士ソルフェージュ専攻を修了。
「音大受験の1科目」としてのソルフェージュではなく、実際の演奏に結び付くもの、音楽をより楽しめるものを目指しています。あらゆる楽器の生徒さんに対応していますが、得意とするのはヴァイオリンをはじめとする弦楽器。ヴァイオリンを学ぶ人に必要かつ不足しがちなことを、自身の実体験をふまえてレッスンしています。
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