アマオケでドヴォルザークのチェロ協奏曲(ドヴォコン)を演奏してみた
先日、アマオケでドヴォルザークのチェロ協奏曲(通称:ドヴォコン)を演奏する機会がありました。(もちろんオケのほうw)
チェロコンチェルトと言えば、やっぱりドヴォコンだよね!
どうしてあんなに美しいんでしょうね・・・。
聴いてるだけで既に幸せ噛みしめちゃいますね。
うちのオケでもやりたいにゃ・・・。
超!名曲ゆえに、聴くだけでは飽き足らず、「弾く側に回りたい!」という方も多いことでしょう。
今回は、ドヴォコンをアマオケでやると起きる現象をご紹介します。
ドヴォコンをアマオケでやると起きる現象4つ
協奏曲は、ソリストありきで進みます。
上手くいくかどうかもソリスト次第。
でも、練習に毎回ソリストさんが来れるわけはなく。
本番のソリストさんと一緒に練習できるのは、最後の2~3回ぐらい。
非常に限られた時間になります。
つまり。
ソリスト抜き=(オーケストラだけ)で妄想膨らませる時間が長いってこと。
それ故に起きてしまう現象を4つ、ご紹介します。
オケがソロチェロを消しちゃう
コントラバス奏者の方から、こんな話を聞いたことがあります。
ピアノで伴奏するのがいちばん難しい楽器は、コントラバス。
そもそも低音は聞こえにくい上に、ピアノの方が音域が高い。
だから上手に弾かないと、ピアノがコントラバスをかき消してしまう。
この言葉の「コントラバス」を「ソロチェロ」に、「ピアノ」を「オーケストラ」に置き換えても、同じことが言えます。
オーケストラが張り切りすぎて、ソロが聞こえなくなるんです!
コンチェルト(協奏曲)のオケを弾く時にまず大事なのは、ソリストの音が聞こえる音量で弾くこと。
でも、なかなか難しい。
ソリスト付き練習はだいたい演奏会直前のみですから、それまでに着いたクセが急に取れるかと言うと・・・ハードル上がります。
チェロに限らず、ソロ楽器が低音楽器の場合に起こり得る現象です。
低音楽器ゆえの難しさ。
3楽章のソロでコンマスが頑張り過ぎる
ドヴォコンの3楽章は、最後のほうに、ソリストとコンサートマスターによる、ステキなデュオがあります。
「涙が出る」だの「感動モノ!」みたいな言葉では到底表し切れないほどの美しさ。
もはや、「美しさ」って言葉すらも薄っぺらく感じるレベル。
ぶっちゃけ、ソロチェロよりも、コンサートマスターが弾くメロディの方が目立つ場所。
だから、コンマスが張り切っちゃう。
でもね、楽譜をよ~~~~~く見ると。
ソリスト以外は、強弱記号がピアノなんです・・・。
ヴァイオリンは高音域なので、ハリの強いE線で弾きます。
つまり、たとえ音量を抑えて弾いても、遠くまで通る音で聴こえる。
なので、頑張っちゃうと、強烈な音になり過ぎてしまい、曲の雰囲気を壊しかねない。
というわけでコンマスを務めるあなた、くれぐれも頑張り過ぎないほうが良いですよ。
名演奏を聴きすぎた結果、ソリストがやりたいことから、かけ離れてしまう
天下無敵のドヴォコンともなれば、名演奏・名録音は数知れず。
あえてここでご紹介する必要もないでしょう。
それゆえに。
みんなが、ありとあらゆる名演奏を聴きすぎる
↓
ソリストのやりたいことよりも、いろんな名演奏に(良い意味で)毒されたオーケストラが勝っちゃう
タメたくない所でタメたり。
テンポがまるで違ったり。
揺らしたい所なのに、すすーっと進んじゃったり。
名演奏を聴くなら、何人か聴きましょう。
10人聴いたら、10人とも違う演奏をしています。
十人十色とはまさにこのこと。
ヴァイオリンは、休符が多い2~3楽章をどう過ごしていいかわからない
オーケストラでは大方弾きっぱなしのヴァイオリン。
でも、ドヴォコンのヴァイオリンパートは、第2楽章の後半・第3楽章の後半(1stVnのみ)がヒマなんです(笑)
2楽章は約5分ぶんの休符があります。
終始弾きっぱなしになることが多いヴァイオリン弾き。
5分間も舞台の上でじっとしているのは、ぶっちゃけ苦行ですw
正直、何をしてれば良いのか、わからないよ・・・。金管の皆さんみたいに、長い休符に慣れてないから・・・。
今回は、ドヴォコンあるある現象をご紹介しました。
何やかんや言っても、究極の名曲だと思います♪
あるあるネタに負けず、ぜひチャレンジしてくださいね!