練習しているのになぜ弾けない?リズムや音を体感で理解しよう
こんな悩みを、よく聞きます。
もしくは、練習の方法が間違ってるとか。
↑こう返事するのは簡単だし、本当に練習不足だったり、練習方法が間違ってたりするのかもしれない。
でも、ソルフェージュとヴァイオリン両方のレッスンをしている私には、こうも感じられます。
楽器の演奏技術的な問題もあるかもしれないけれど、楽譜に書いてあるリズムや音を、体感として理解していないのも、一因ではなかろうか?
詳しくみていきましょう。
頭で理解したリズムと、体感としてわかったリズムを、結び付けよう
「リズムの練習」と一口に言っても、やり方は様々です。
私のレッスンでは、次の4つを組み合わせて、リズムの勉強をしています。
- リズムを歌う
- リズムを打つ
- 楽器でリズムを弾く
- リズムを聴いて書きとる
なぜ、4つの方法を組み合わせているかと言いますと・・・
いろいろな生徒さんにレッスンをしていく中で、次の6つが言えるとわかったからです。
※個人差はあります。
- 「歌える=打てる」とは限らない。
- 「歌える=弾ける」とは限らない。
- 「歌える=書ける」とは限らない。
- 「打てる=弾ける」とは限らない。
- 「打てる=書ける」とは限らない。
- 「弾ける=書ける」とは限らない。
そう、頭で理解したリズムと体感としてわかったリズムは、必ずしもイコールになっているとは限らないのです!!!
したがって、 頭と体を結び付けられるよう、練習を工夫 する必要があります。たとえば、こんな方法で。
- 弾いたものを録音して聴き返す
- 楽器で弾いているリズムを、拍子をとりながら歌ってみる
楽譜に書いてある音、実際に鳴っている音、指使い、鍵盤の位置関係を結び付けよう
リズムの次は、音の高さのほうの問題です。
こちらも、いろいろな生徒さんにレッスンをしていく中で、次の6つが言えるとわかりました。
※個人差はあります。
- 「正確な音の高さで歌える=音の名前が判っている」とは限らない。
- 「正確な音の高さで歌える=楽譜上でのその音の場所がわかる」とは限らない。
- 「正確な音の高さで歌える=鍵盤や指使い、弦を押さえる場所がわかる」とは限らない。
- 「音の名前が判っている=楽譜上でのその音の場所がわかる」とは限らない。
- 「音の名前が判っている=鍵盤や指使い、弦を押さえる場所がわかる」とは限らない。
- 「楽譜上でのその音の場所がわかる=鍵盤や指使い、弦を押さえる場所がわかる」とは限らない。
つまり、音の高さも、頭で理解したものと体感とが、必ずしもイコールになっているとは限らないのです。
「ドードーミーミーファーファーソー」と言いつつ、正確な音程で「キラキラ星」を歌っていたり…。
変な絶対音感がある人にはマネできない、神業かもしれません(笑)
音の高さについても、リズム同様、頭と体が結びつくよう、練習を工夫してみましょう。たとえば、こんな方法で。
- 歌いながら指だけを動かす
- 楽譜を書き写してみる
練習をラクにするだけでなく、本質的な理解を深めるソルフェージュ
ソルフェージュは、音楽の本質的な理解を深め、練習をラクにし、より良い演奏の助けとなる側面を、持っています。
リズムや音の高さは、「初歩的なレベルのなにか」で片付けられてしまいそうなモノですが、意外とつまづいてしまう人が多いポイントでもあります。
リズムや音でつまづく人にも、こんな風に、いろいろなパターンがあります。
- 本当にわかっていない人
- 頭ではわかっているはずなのに、体が思うように動いていない人
- 体ではわかっているけど、楽譜にされるとわからない人
「わからない!弾けない!」とパニックになってしまう人もいますが、自分の何が(どこが)問題なのかをはっきりさせれば、解決の糸口は見えるはずです。
スポーツの分野でも「スポ根」的な発想が時代遅れになってきて、科学的なトレーニングが導入され、成果を挙げているそうですね。
音楽にも、似たようなことが言えないでしょうか。
がむしゃらに回数や時間をこなす練習ではなく、ちょっと頭を使った練習。
ソルフェージュには、あなたの理想への近道が眠っているかもしれません。
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ソルフェージュの先生、ヴァイオリンの先生、時々オーケストラと室内楽。
ヴァイオリン弾きのソルフェージュ講師はわりと珍しいようです。指導経験は延べ100人以上。茨城県立水戸第三高等学校音楽科、Y. A. ミュージックアカデミー等で指導にあたる。
「音大受験の1科目」としてのソルフェージュではなく、実際の演奏に結び付くもの、音楽をより楽しめるものを目指しています。あらゆる楽器の生徒さんに対応していますが、得意とするのはヴァイオリンをはじめとする弦楽器。ヴァイオリンを学ぶ人に必要かつ不足しがちなことを、自身の実体験をふまえてレッスンしています。
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