コンサートの選曲(プログラミング)で気を付けていること

2018-11-28音楽全般選曲

ここ最近、いくつかのコンサートに向けて、選曲・プログラミングをやっていました。
弾きたい曲を好きなだけ、好きなように弾けるとしたら、まあそれはそれで幸せでしょうが、そんなコンサートは自主企画でもない限り、なかなかチャンスがありません(^^;
集客のこととかペイできるかとかも考えなきゃだし
演奏会のプログラムを見ると、なんとなく演奏者の好きな曲や弾きたい曲が並んでいるようにも見えますが、じつは、様々なことを考えて曲を選んでいます。
今回は、私がコンサートの選曲で気を付けていることを紹介します!

※弦楽器を含む室内楽で、1時間弱のプログラムを組むと仮定します。

客層の年齢から考える選曲ポイント

70歳以上がメイン客層のコンサートで妖怪ウォッチの曲を選ぶのには無理があるし、子供向けのコンサートで演歌をやっても、たぶんウケない(きっぱり)。
選曲は、客層に応じて行う必要があります。

子供と大人では集中力がぜんぜん違いますし、4歳の子供と10歳の子供も一緒くたにはできません。
気を付けるポイントが多い年代3つを対象に、みていきましょう。

乳幼児向けのコンサート

基本的にじっとしていない方々が対象となります(笑)
聴かせるだけでなく、何らかの形で会場が一体となって音楽を体感できるコーナーを作るなど、メリハリがあるコンサート構成にしたいところです。

乳幼児向けコンサート選曲のポイント
  • 手拍子など、体を動かして楽しめる曲を入れる
  • 一緒に歌えるような、知名度の高い曲を入れる(童謡や、アニメのテーマ曲など)
  • 1曲が長すぎないようにする(2~3分)
  • ウケの良さは、速い曲>>>>>>ゆっくりな曲。

Children

小学生向けの鑑賞教室など

意外と悩むのが、小学生向けのコンサートです。
「3時間目は1~3年生、4時間目は4~6年生」など学年が限定されている時は、学年に応じたプログラムを組めるのですが、全校児童がいっせいに聴くとなると、ハードルが上がります。
1年生と6年生では、曲の好みも、客席の反応も、全く異なるからです(^^;

でも、乳幼児と小学生の決定的な違いは、 ある程度の時間じっとしていられること 
じっくり聴いてほしい曲も、多少はプログラムに含めることができます。

小学生向けコンサート選曲のポイント
  • どこかで聴いたことがある曲、授業で習った曲など、知名度の高い曲を入れる
  • 一緒に歌える曲を入れる(←学校からリクエストが来る場合もある)
  • 楽器の特徴が伝わる曲を入れる

Elementary, School

年齢層が比較的高めと思われる会(老人介護施設、敬老会、企業OB会など)

懐メロは含めましょう。
映画音楽も◎。

えー、そんな昔のこと、知らないよー。
「1950年代 流行った歌」とかでググるといいよ。googleさんなら何でも教えてくれるよ。

Grandmother

コンサートが行われる時間帯による客層の違い

時間芸術でもある音楽。
音楽会は「その日時に都合がつかない人は聴けない」という側面も持っています。
長期間にわたって開催できる展覧会とは、事情が異なる部分ですね。

夜のコンサートは子供やお年寄りには辛いものがありますし、平日昼間のコンサートに行ける人もこれまた限られます。
(オフィス街でのランチタイムコンサートはちょっと別かな)

幅広い客層で集客できるのは、やっぱり土日祝日ですね!会場確保が激戦だけど(汗)

Sunday

客層の中心はクラシックをよく聴く人なのか、そうでもないか

クラシック音楽は、どういうわけだか「堅苦しい」というイメージを持たれてしまうようです。
たしかに1曲が長いし、難解に聴こえなくもないし、取っつきにくいと思ってしまう気持ちもわかるような・・・。

客層に、クラシック慣れしてない人も含まれることが予想される場合、大事なのはツカみ

ツカみにおススメな曲はこんなやつ!
  • 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」「愛の挨拶」など、耳なじみであろうド定番な曲
  • CMやドラマなどで使われてる意外な曲
ふだんから、世間の流行にもアンテナを張り巡らせておくのが良さそうです(^^;

クラシック聴く人が多そうな客層なら、どんなプログラムでも受け入れられることでしょう。
媚びずに、あなたのオリジナリティ溢れるプログラムを組みましょう!

Network

1曲当たりの演奏時間は?MCも工夫しよう

子供や、クラシックを聴き慣れない大人の場合、「長い曲」というだけで「えー・・・・。」と感じる人もいます。
5分以上かかる曲は「長い」の領域に入ってしまうかも。

だからと言って、長い曲がNGという訳ではありません。
少しでも興味をひきつけられるよう、MCを工夫しましょう。
曲の背景や構造を簡単に説明できるとよいですね。
池上彰さんのニュース解説みたいな・・・

Time

聴いてほしい曲とお客様が聴きたい曲のバランス、せめぎ合い

耳なじみの曲ばかりのプログラムは、ウケがよい反面、演奏家の将来を縮める可能性も持ち合わせています。
知らない曲だからやらない→聴衆も育っていかない→演奏家のレパートリーを狭める・・・の悪循環。
未知の曲はいつまでたっても知られぬまま。

ここは思い切って、少なくとも1曲、ガチで聴いてほしい曲を入れましょう!
曲が有名かどうかは関係ありません。
お客様の反応はさまざまだと思いますが、「こんな曲もあるんだね」「あなたらしい演奏で素敵だった」と思った人が1人でもいてくれたとしたら・・・万々歳でしょう。

Seriously

主催者の要望

定期的にコンサートを開催している主催者なら、ふだんの客層をよく知っているはず。
選曲のヒントになります。リサーチを入れましょう。
あなたのオリジナリティが無くなる勢いでご要望を取り入れるのもどうかと思いますが汗

 

全体の統一感

コンサート全体を通じたテーマがあると、統一感を持たせることができます。
愛、星、家族、季節、ディズニー、アニメ、ドラマ、鉄道・・・あなたのお好みでどうぞ。
ぱっと見はわからないけど、わかる人が見ればわかる裏テーマなんて手も。

こんなテーマいかが?
  • 季節もの(春夏秋冬、クリスマス、お正月、卒業、入学・・・)
  • ご当地もの(MCのネタにもなりますよ!)

 

いちばん大事なのは、あなたが演奏したいかどうか

思いつくままに書き出してきましたが、いちばん大事なのは、あなたが演奏したい曲かどうか
いやいや弾いている曲を聴くほど、お客様はヒマじゃないのです。
楽しもうと足を運んでくださるお客様を、ガッカリさせるわけにはいきません。

演奏者が真剣に音楽に取り組んでいる姿勢は、お客様に伝わるものです。
いつでも、いい気持ちで会場を後にしていただける演奏をしたいものですね。