音楽高校に行くべきか、音高受験すべきか迷っているあなたと親御さんへ。
今ピアノやヴァイオリンを習っている小学生、中学生の皆さん。
吹奏楽部や合唱部で音楽をやっているあなた。
こんなふうに考えたことありませんか。
![](https://i0.wp.com/fumi-music.com/wp-content/uploads/2018/04/children_1524635097.jpg?ssl=1)
音楽科の高校って、なんだか楽しそう!
行きたいなー。
そう思う気持ち、とてもわかります♪
でも、人生楽しいことばかりじゃありません。
だからこそ、よ~く考えよう。
あなたが本当に音楽科の高校に行くべきかどうか。
先に、私の考えを述べておきます。
- 音楽が好きで好きでしょうがない人
- どんな形であっても、音楽とともに人生を過ごしたい人
音楽の話をできる仲間に囲まれて、1日を過ごせます。
音楽漬けになれます。
きっと、一生の仲間ができることでしょう。
いっぽう。
- 音楽が好きかどうかわからない
- この先、音楽とともに生きていくほどの自信は、まだない
- 理由はどうであれ、何らかの迷いがある
迷いがあるのなら、高校は普通科を選んでおいて良いと思います。
音楽科のカリキュラムは、音大以外への進学がとても難しく、進路先が限られるからです(理由は後述します)。
私は、音楽科の高校に進み、大学も音楽系に進学しました。
なので、音楽高校出身者の目線で、音楽高校のメリットとデメリットをご紹介します。
音楽高校(音楽科)を選ぶメリット・デメリット
どんな選択をしても、メリットとデメリットがあります。
高校選びに限りませんが・・・。
音楽高校も、メリットとデメリットがあります。
実際に在学した印象から、音楽高校を選ぶメリットとデメリットを書いてみます。
音楽専門科目が多い
私が通っていた高校では、1週間のうち約3分の1が音楽関係の科目でした。
- 専攻楽器のレッスン
- 副科ピアノ
- ソルフェージュ
- 音楽史
- 楽典
- 和声
- アンサンブル
- オーケストラ/合唱
※学校によっても多少異なります。
開設されている科目自体は、音大とさほど変わりません。
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わぁ!もりだくさん!!!
![Music](https://i0.wp.com/fumi-music.com/wp-content/uploads/2018/04/music_1523360035.jpg?resize=225%2C161&ssl=1)
一般科目は少ない
専門科目がある分、普通科よりも、一般科目の時間が少なくなります。
一般大学への進学は、ハードルが上がります。
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高校の日本史の教科書の1ページ目、ペリーだったよ。
まあ、教科書の前半が明治以降で、真ん中へんからネアンデルタール人だの北京原人の話がスタートしてただけなんだけどwおかげで戦国時代とか江戸時代の知識が中学レベルで止まってるのは内緒
私が通っていた学校では、一般大学へ進学する人は、全くゼロではありませんでした。
でも、どう転んでも少数派でした。
なにより、勉強がすごーく大変そうでした。
学校でやらない分、自力なり予備校なりでカバーしなければならないからです。
周りは音楽関係者だらけ
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学校では、音楽の話ができる友達がいなくて寂しい・・・
そう思っている中学生のあなたへ。
音楽高校なら、周りは全員、音楽をする人です。
クラスメイトに、ピアノが弾ける人、ヴァイオリンが弾ける人、フルートが吹ける人、歌が上手な人・・・がいると考えてください。
(シンキングタイム)
ね、楽しそうでしょ?
文化祭で、オペラやミュージカルを上演する学校もあります。
![Orchestra, Pit](https://i0.wp.com/fumi-music.com/wp-content/uploads/2018/06/orchestra_pit_1528271471.jpg?resize=225%2C127&ssl=1)
裏を返すと、音楽以外の世界の人との接点が、少なくなる可能性を秘めているとも言えます。それをどう考えるかは別ですけど
良くも悪くも実力の世界
音楽高校に入学して、日々の生活のなかでいちばん大きなウエイトを占めるのは、専攻楽器のレッスンです。
定期試験や演奏会など、生徒同士がお互いの演奏を聴く機会もあります。
自分の演奏はどのぐらいのレベルなのか、よ~くわかります。
自分より上手な後輩は、ザラにいます。
もちろん、上手すぎてマブシイ先輩もいます💕
![Mail](https://i0.wp.com/fumi-music.com/wp-content/uploads/2018/06/mail_1529676547.png?resize=225%2C136&ssl=1)
裏を返せば。
逆立ちしたって追い付けなさそうなトンデモナイ才能の持ち主と、一生の友達になれる可能性だって、あります。
![](https://i0.wp.com/fumi-music.com/wp-content/uploads/2018/04/violinist_1523423820-e1523424265359.jpg?ssl=1)
「とーさんかーさんのみならず、じーさんばーさんまで音楽家」な人が、クラスにいることも珍しくありません。
音楽高校を選んで良かった!と思うこと
私は中3の秋まで、音楽高校か普通高校か踏ん切りがつかず、迷っていました。
でも今では、音楽高校を選んで良かった!と思っています。
主な理由は2つ。
音楽の話ができる仲間が、たくさんできた
普通科に行っていたとしたら、音楽を専門的にやる人は少数派。
いわば、特殊な存在になるわけです。
ところが音楽科に進学すると。
周りが音楽をやっている人だらけなのが当たり前の環境。
放課後の音高生3大イベントといえば
1:練習。
2:合わせ。
3:レッスン。
○ックとかタ○オカじゃないんですね~。
「今日のレッスンやばかったー!」とか
「パガニーニのカプリスのCD貸してー♪」なんて話題も、
当たり前に飛び交います。
楽器は違えども、同じ音楽の道を志す仲間同士。
周りとも話がしやすかったし、仲間からたくさんの刺激を受けました。
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練習好きじゃないのは、どうやら自分だけじゃなさそう・・・
でも、そんな思いを抱えながらも、みんな当たり前にたくさん練習してることに気付き、
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あー、自分はまだまだだなー。
ってことにも気づけて
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よーし、頑張るかー。
と、自分を奮い立たせていたこともありました。
友達でもありライバル。不思議な関係
同じ楽器同士だと、お互いの実力がなんとなくわかってしまいます。
なのでどうしても、ライバル感は生まれます。
専攻楽器が違うとそこまででもないですが・・・
でも、楽器を離れればクラスメイトなのです。
じつに、ふしぎな関係。
お互いの演奏を聴き合う機会も、多々ありました。
先生からの指摘ともまた重みが違う、仲間からの素直な感想。
音楽だけでなく、ふだんの人となりもわかる人同士だからこそ言い合える何か。
お互いの成長を素直に喜びあえる関係でもあったと思います。
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音楽高校を選ぶうえでのアドバイス3つ
人によって状況が異なるので、一概には言えませんが
じっくり考えて選んだほうがいい。
まずは、レッスンの先生に相談してみましょう。
先生ご自身も情報をお持ちでしょうし、先生の人脈から情報が得られる可能性もあります。
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もちろん、自分でも情報収集をしましょう。
学校のホームページを見るだけでなく、体験入学や講習会・説明会に参加すると良いですね。
実際に通っている(いた)人から話を聞くのが、いちばん理想です。
ふたつめ。
基礎ができてるに越したことは無い。
私が中3の秋に音楽高校受験を決めたにもかかわらずギリギリ間に合った理由は、ただ1つ。
基礎がそれなりにしっかりできていたからです。
(じっさい、「音階は良かった」と褒められたことが・・・)
![Foundation](https://i0.wp.com/fumi-music.com/wp-content/uploads/2018/09/foundation_1537792397.jpg?resize=225%2C154&ssl=1)
最後に、もう一つだけ(某刑事ドラマふう)。
ソルフェージュもやっときましょう!
受験科目にソルフェージュの類が無い学校もあります。
でも、入学したら漏れなく、ソルフェージュの授業があります!
入学後にクラス分けテストをして、能力別に細かくクラスを分ける学校も多いです。
合格したら終わり、ではありませんよ。
音楽と関わり続ける限り、ソルフェージュは切っても切り離せません。
![Music-Note](https://i0.wp.com/fumi-music.com/wp-content/uploads/2018/04/music_note_1523361901.jpg?resize=225%2C150&ssl=1)
自分の人生です。
じっくり考えて決めてはいかがでしょうか。
![小高根ふみ](https://i0.wp.com/fumi-music.com/wp-content/uploads/2018/04/DSC_0008rr-1.jpg?resize=100%2C100&ssl=1)
ソルフェージュの先生、ヴァイオリンの先生、時々オーケストラと室内楽。
ヴァイオリン弾きのソルフェージュ講師はわりと珍しいようです。指導経験は延べ100人以上。茨城県立水戸第三高等学校音楽科、Y. A. ミュージックアカデミー等で指導にあたる。
「音大受験の1科目」としてのソルフェージュではなく、実際の演奏に結び付くもの、音楽をより楽しめるものを目指しています。あらゆる楽器の生徒さんに対応していますが、得意とするのはヴァイオリンをはじめとする弦楽器。ヴァイオリンを学ぶ人に必要かつ不足しがちなことを、自身の実体験をふまえてレッスンしています。
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