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卒業後を見据えて、音大卒業までに身につけておきたいこと4つ

2018-08-13音楽全般音大,音楽家

音大生活のなかで大きなウエイトを占める、練習時間。
でも「練習してレッスン行って授業出て・・・」だけじゃ、もったいないですよね。
学生のうちに身につけておきたい、あんなことやこんなことを、(若干の経験値も含めて)独断と偏見でご紹介します。

なんといっても基礎力!

いきなりそれ!?と思われたかもしれませんが・・・

いやいやいや。

いちばん大事なのが基礎力ですから。

基礎ができてない場所に建物たてますか?
建てないでしょ?

卒業後は、毎週レッスンを受けられるわけじゃありません。
時々レッスンに通うとしても、ある程度自力で、曲を仕上げて行かなくちゃならない。
そこで問われるのが基礎力です。

 

自分がどうやってその演奏技術を使えるようになったのか知る

人に教える時だけでなく、自分自身を振り返る時にも使えるスキルです。

「名選手=名コーチとは限らない」と、よく言われます。
自分にとって「なんとなくできちゃったー」的なことを人に教えるのは、苦労して身につけたことを教えるよりも、断然難しいからです。
長嶋茂雄氏の打撃理論エピソードのような・・・・・・・(一流の選手が相手なら伝わるのかもしれませんが)
Baseball

すべての技術について説明できる必要はないと思います。
でも、引き出しを増やす努力は、したほうが良いでしょうね。
参考になる本を読んだり、音楽以外の分野にも視野を広げてヒントを探したり。
例え話の引き出しを増やしておくと、人に説明する時ラクですよ。

Book

 

理論的なアプローチ

「和声」「ソルフェージュ」「楽曲分析(アナリーゼ)」「音楽史」。
この辺の単語を出すだけで、嫌な顔をされたりします(笑)

自分の力だけで曲を仕上げようとする時、「ここ、どういう風に弾こうかな・・・」と迷うことって、少なからずありますよね?
でも、ちょっとした分析をするだけで、解決の糸口が見えたりしますよ!

Analysis

ぶっちゃけた話
「属調の属九の根音省略の下方変異の・・・」みたいな、超ややこしい和音記号なんぞ、この際わからなくてもよろしい。
和音が持つ性格や色味がわかるだけで十分。
「普通じゃない場所」ということだけわかれば、「何かひと工夫して良いところなんだな」って思えるじゃないですか。

 

自分で自分をアップデートできる土台にしよう

卒業して、レッスンを受ける機会が減った途端に、成長が止まる人がいます。
先生に言われた通りには弾けても、自分のオリジナリティを出せない人もいます。
「習い上手」とでも言うんでしょうか。

そういう演奏を聴くとついつい、 基礎が弱い分、メッキが剥がれやすかったのかな と思ってしまいます。
(実際の理由は人それぞれでしょうけど・・・)

基礎力は、自分で自分をアップデートする土台です。
音大の4年間よりも、卒業後の人生の方がずーーっと長いのです。
基礎はしっかり作っておきましょう!

 

調べるスキル

上で書いた、技術や理論に関することとも関連するんですが・・・
これからの世の中、「知識が豊富なこと」は、あまりウリにならないと思います。
だいたいのことは、googleで検索すればわかるからです。
正確な情報にスムーズにアクセスできるスキルのほうが、重要度が高いのではないでしょうか。

Computer

 

まずは大学の図書館を使いこなそう

音大の図書館は、楽譜・音源資料・音楽書をたくさん所蔵しています。
普通の楽譜屋さんに行っても、あそこまでの充実度はなかなかありません。

ほとんどの図書館は、ホームページから所蔵資料の検索ができるようになっています。
まずは、 自分の母校の図書館の検索システム を使いこなしましょう。
習うより慣れよ。
曲名や作曲家名は、なるべく 欧文で 入力するほうが良いです!
カウンターの人と仲良くなると、上手な調べ方を知れるかも?

Library

コミュニケーションの手段とスキル

どんな仕事でも、全く一人っきりでやる仕事って、早々多くないのでは?
パソコンに向かって楽譜を浄書する作業だったとしても、次の演奏会のプログラムを考えるのでも、
どこかに相手がいることには変わりありません。

 

教える時に大事なこと

多かれ少なかれ、自分の専門分野を人に教える機会があると思います。
ピアノ教室などの先生、母校の部活の指導、アマチュア団体の指導、子供向けの楽器体験イベントなど・・・

少しでも経験のある人はわかると思いますが。

人にものを教えるのって、意外とムズカシイ。

技術的な面もさることながら、意外な落とし穴が言葉遣い
相手によって、理解のスピードは全然違います。
子供と大人で違うのは当然。3歳児と5歳児だって違います。

具体的にどういう言葉を使うかはさておき・・・大事なのはコレだと思う。

相手の立場になって考える。

・・・日常でも一緒じゃん 笑
少しでも相手のことを考える余裕、持ちたいですね。

 

最低限メールは必須!

以前よりは、LINEやMessengerで仕事相手とやり取りすることも増えました。
でも、仕事相手の中には、SNSをやらない人や、できない人もいます。
なので、通信手段として、まだまだメールは健在ですね♪

添付ファイルも使いこなせるようにしておきましょう。
楽譜をPDFでやり取りできると、かなり便利です♪

Mail

 

仕事相手へのメールは、先生に送るつもりで書く

友達に送るLINEの文章と、仕事相手に送るメールの書き方って、当然違いますよね?
「えーそうなの?」と思ったアナタ、たぶん音大生じゃない(^^;

音大の特徴の一つは、先生からマンツーマンでレッスンを受けることです。
年上の方と密に接する機会が毎週あるわけですから、年上の人との接し方とか、部活とかバイトじゃない敬語を使うのにも、わりと慣れてる方ですよね。
これ、企業が音大卒を採用するメリットの一つなんだそうですよ、どうやら。

卒業後すぐの時期は、仕事相手のほぼ全員が年上な場合が多いでしょう。
先生だと思ってコミュニケーション取るようにしておけば、まず間違いないです!

しばらくすると、仕事相手が年下なケースも出てくると思います。
でも、相手を敬う気持ちは忘れないように。
年齢と実力がイコールじゃない世界ですから。

仕事相手にメールする時の極意
自分の先生に送るつもりで書こう。
そうしておけば、たぶん、失礼なことは書かないと思う。
どんな相手でも、相手を敬う気持ちを忘れずに。

 

得意なことと不得意なことを知る

簡単に言うと、長所と短所とか、向き不向きです(笑)
思いつくだけ挙げてみました。

 

  • 得意な曲の傾向は?(速い、遅い、ハデ、地味、などなど)
  • 得意な時代や作曲家は?
  • ソロ?アンサンブル?オケ?
  • 初見がきくタイプ?じっくり譜読みするタイプ?
  • 弾くこと?教えること?研究者タイプ?

 

苦手なものを無理してやることには賛否両論あると思いますが、自分に合うか合わないかを知っておく過程は必要だと思います。

 

必要に迫られて取り組んだ結果、考えが変わることもある

私はかつて、シューマンのオケ曲がどうも苦手でした。
ニガテというか、食わず嫌いだったんです。どうも取っつきにくくて。

でも、仕事の成り行き上、半年間かけて取り組むことになったんですよ。
半年後、どうなったと思います?

 

 

なんと、 食わず嫌い だったシューマンが、 食卓に出てれば食べる レベルになりました(^^;

私の好きな作曲家にシューマンがランクインするには残念ながらあと80年くらい(!)かかりそうですが、食わず嫌いを脱却できたのは良かったなと思っています!!!

結論
自分の得意不得意は知っておこう。でも、その得意不得意は、人生の途中で変わるかもしれない。

 

音大の4年間よりも、その後の人生の方が長いです!
一生モノの宝を、自力で手にしましょう!