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YouTubeやIMSLPでクラシック曲を上手に検索するコツ4選

音楽全般IMSLP,YouTube

ネットが発達したおかげで、YouTubeで音源を聴いたり、IMSLPで楽譜を調べたりするのが簡単になりました。
検索すれば大概の曲は出てくるし、便利ですね。私も活用しています。

ところが、検索の仕方によって、結果がびみょーに違ってくることをご存知でしょうか?
音楽図書館の検索システム入力にちょこっと関わった経験から、YouTubeやIMSLPで上手に音源や楽譜を検索する方法をお教えします!

※本記事は、曲名や作曲者が判明していることを前提としています。
「えーと、ほら、ソ○トバンクのCMのあれ。犬のお父さんの曲・・・」みたいな時は、まず「○フトバンク CM 曲」でググりましょ。このページ読み進めても答えがわかるようにはなってますが・・・

音楽図書館の見えないお仕事

ところで・・・音楽図書館の検索システムってなに?YouTubeで探すコツと何か関係あるの?

音楽図書館とは、音楽関係の図書や音源などをたくさん所蔵している、音楽に特化した図書館のことです。
「**資料室」みたいな名前の場合もあります。
知名度が高いのは、東京文化会館の音楽資料室や、民音音楽博物館のライブラリーあたりでしょうか。

音楽図書館では、膨大な数のCDやレコード、DVD、楽譜を所蔵しています。 数万点に及ぶことも! 

そんなに大量にモノがあったら、当然、人力では管理しきれません。簡単に検索できる仕組みが必要です。
ここまでは普通の図書館と同じ。

 

例えば、こんな風に思った人がいるとしましょう。

グレン・グールドの1981年録音のゴルトベルク変奏曲を聴きたい!

この時、検索で必要なのは、次の4つの情報です。

  1. 曲名はゴルトベルク変奏曲であること
  2. ゴルトベルク変奏曲の作曲者はJ. S. バッハであること
  3. グレン・グールドが演奏していること
  4. 1981年に録音された音源であること

音楽図書館では、資料1つ1つについて、これらの情報を調べて、検索できる形に加工します。
すると、さっきの「グールドの1981年のゴルトベルク聴きたいよ!」な人が無事に音源にありつける、というシステム。
裏方もいいところ。音楽業界の裏方の裏方です。

音楽図書館を例に挙げましたが、「検索する」という行動は、YouTubeやIMSLPでも同じですね。
したがって、次のように断言します。

検索キーワードになり得る情報=検索システムに使われている情報

Record, Music

 

YouTubeやIMSLPで上手に検索する方法4つ

音楽図書館についてお話してきましたが、「・・・マニアックそう」と思った方もいるかもしれません。
(たしかに、超絶マニアックな世界だと思う。)
でも、YouTubeやIMSLPでも使える検索テクがありますよ!
4つご紹介します!

 

スペルで検索しよう!

「Beethoven」と「ベートーヴェン」(と「ベートーベン」)。
「Mozart」と「モーツァルト」。
書き方は違えど、同一人物ですね。
BeethovenMozart

でも、それって、 カタカナを読める人間 だからこそわかることですよね?
全世界的に見ればカタカナよりもアルファベットを使う人の方が多数派ですし、機械は、「Beethoven」と「ベートーヴェン」を別モノとして認識します。

作曲家名だけでなく、曲名にも同じことが言えます。
機械にとって「シンフォニー」と「交響曲」と「Symphony」と「Sinfonie」は別モノなのです。

スペルで検索するときは
ベートーヴェンの「運命」をスペルで検索するとしたら、このように入力します。

Beethoven Symphony 5

※曲名のスペルがわからないときは、Wikipediaで調べましょう!
有名な曲はたいがい載ってます。

日本語版Wikipediaに項目が無くても、英語版とかドイツ語版に載ってる場合があります。

ついでに、作品番号までわかると便利。
似たようなタイトルの曲があった場合に、曲を特定しやすくなります。

「え、英語・・・?」と思ったアナタへ。
曲名の翻訳ならgoogleさんで事足りる。安心せよ。
なんなら、英語の練習にもなるから、一石二鳥。

ためしに「Beethoven symphony 5」と「ベートーベン 運命」と「ベートーベン 交響曲第5番」の3パターンで、YouTubeで検索をかけてみました。

結果、こうなった
「Beethoven symphony 5」 →約 5,640,000 件
「ベートーベン 交響曲第5番」 →約 29,900 件
「ベートーベン 運命」 →約 26,600 件
ヒット数がぜんぜんちがう!!!

スペルで検索すると、564万件。カタカナだと両方とも3万件弱。
雲泥の差とは、まさにこのこと。

多くヒットした分、どれ聴くか迷っちゃうんですけどね(笑)
でも、それも贅沢な悩みってことで良いんだよね、たぶん。
Rich

 

作品番号では曲を特定できる

Wikipediaの「作品番号」では、こんな風に載っています。

作品番号(さくひんばんごう、英: opus number)は、(クラシック音楽の)作曲家の作曲した楽曲に付される番号。英語圏ではOp.、 ドイツ語、フランス語などではop.と略されることが多い。日本語では「作品○○」と呼ぶが、英語風に「オーパス○○」と呼ぶこともある。おおむね、作曲の若い順に付けられる。Wikipedia

個人を特定する手段としてDNA鑑定があるように、 一つの曲を特定する時に使う手段 の一つです。
DNA鑑定よりは全然ユルユルだと思いますが 笑
例えば「ショパンの作品23」と言われれば、その時に曲名がわからなくとも、ちょっと調べるだけで「あぁアノ曲ね!」とわかる仕組みになっています。
(ちなみに、ショパンの作品23は、バラード第1番。フィギュアスケートでもお馴染みですね♪)

唐突ですが、世代がわかるかもしれないクイズ
シューベルトの「未完成」交響曲は、次のうちどちらでしょうか?

  1. 第8番
  2. 第7番

 

 

正解は、「どちらも」です。
古いレコードなどでは「第8番」になっているケースが多いようです。
現在では「第7番」と呼ばれます。

で、今「第8番」はどうなっているのかというと・・・

かつて「第9番」だった「ザ・グレート」は、今「第8番」になっている!!!

なにそれ!意味不明!

そりゃそうだ。書いてるこっちだって意味不明だものorz

でも、こんな時でも、作品番号で呼べば問題は起きません♪

  • 第7番「未完成」→D759
  • 第8番「ザ・グレート」→D944

ね、作品番号って便利でしょ?
YouTubeを調べる時には、そこまで作品番号を気にしなくても済みますが、IMSLPでは、作品番号がわかってたほうが、調べるのが断然速いです。

 

1つの曲に違うタイトルが付いていることも

???1つの曲に違うタイトル?どういうこと?

冒頭で取り上げた、ソ○トバンクの犬のお父さんのCMで使われているのは、チャイコフスキーが作曲した「あし笛の踊り」という曲です。
「あし笛の踊り」というタイトルではありますが、「くるみ割り人形(作品71)」というバレエ曲に含まれる1曲でもあります。
「バレエ組曲 くるみ割り人形」として演奏されることもあります(この場合の作品番号は71a)。

要するに、例のアノ曲は、次の3通りの呼ばれ方があるんです!

  • あし笛の踊り
  • バレエ曲「くるみ割り人形 作品71」に含まれる「あし笛の踊り」
  • バレエ組曲「くるみ割り人形 作品71a」に含まれる「あし笛の踊り」
・・・・・・だから何?

音楽図書館に関わっていた者から申し上げますとね。

単に「あし笛の踊り」で検索するだけじゃなく、「くるみ割り人形」でも検索したほうが良いです。
「くるみ割り人形」でヒットしたなら、「あし笛の踊り」が入ってる可能性も高い。

 

Wikipediaを便利に使おう

スペルを調べる時にも、作品番号を調べる時にも、曲名を調べる時にも使える、便利なサイトがあります。

えぇ、Wikipediaです。

有名な作曲家なら大抵、「**の楽曲一覧」というページがあるので、作品番号なども調べることができます!
学術的に正確な情報を知りたいときは、図書館でニューグローヴなど大きな音楽事典を見ますが、ちょっとした調べもの程度なら、Wikipediaで事足ります。
ときどき、「えーこんな曲あるんだー!」と、新たな発見もできるので、お得です♪

 

便利なサイトは、使いこなす方法を知ると、より便利に使えます。
思いっきり活用しましょう!

 ※ただし、著作権の範囲内で! 

 

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