聴音って何のためにやるの?
音大入試の科目にある「聴音」。
「先生がピアノで弾いた曲を正しく書きとるやつ」みたいな説明がなされてるアレです。
学校によっては、オソロシイほど難しい問題が出ます。「・・・・・・絶対音感のあるなしを見てるよね?」と言いたくなるようなこともある・・・。
何のために、聴音の練習するの?
ところで…聴音の練習をする目的って、何なんでしょう?
できたところで何になるんだ?と思う人がいても、全然おかしくありません。
何故なら、かつての自分も、そう思っていた一人だから。
そもそもは、正確に「聴く」練習
自分がどう弾いてるか?って、意外と聴けていないものです。
音やリズムの正確さ、ニュアンスなど。
それらを客観的に聴けるようになると、楽器の上達も早くなります。
「何をどう改善するか」の「何を」の部分が解決するわけですからね。
レッスンで注意されたことが改善できたかも、自分でわかるようになりますよ。
インプットとアウトプット
ここでも書きましたが、「インプットとアウトプットの練習」だと思うのです。
聴いたものをその通り弾けなかったとしても、歌えていればとりあえず大丈夫。
ほら、書けないけど読める漢字ってあるじゃないですか。
でも、書けなくても、読み方がわかれば、調べる術がありますよね。
弾けなくても、まず歌えていれば、あとは適切な指使いや弾き方を考えれば良いわけです。
あくまでも、「聴いた通りに表現する練習」なのであって、
「書けてるか書けてないか」は、本質ではありません。
書き取りは、アウトプットの1つの手段でしかないのです。
でも、書く練習は要る。
自分で楽譜を書くと、楽譜に書いてある内容の理解が、より深まります。
楽譜の仕組みや法則も、わかるようになります。
漢字の書き取り練習に通ずるかもしれませんね。
リズムの表記など特に、ふだん弾いている感覚とは一致しにくいものです。
※小さい生徒さんですと、年齢にもよりますが、書くことそのものが難しい子もいます。
その場合は、音符やリズムのカードで、代用しています。
書いたものは、歌ったり弾いたり
書いた結果も、必ずアウトプットが必要です。
これが意外とムズカシイ。
歌えてもその通りに書けてなかったり…。
歌うだけでなく、楽器で弾いたりもします。
聴音って、何の略?
最後に、私が高校生の時に、先生から言われた言葉を紹介します。
「聴音」は「音楽を聴く」の略だよ。
「腑に落ちる」という言葉がしっくり来た瞬間でした。
ソルフェージュの先生、ヴァイオリンの先生、時々オーケストラと室内楽。
ヴァイオリン弾きのソルフェージュ講師はわりと珍しいようです。指導経験は延べ100人以上。茨城県立水戸第三高等学校音楽科、Y. A. ミュージックアカデミー等で指導にあたる。
「音大受験の1科目」としてのソルフェージュではなく、実際の演奏に結び付くもの、音楽をより楽しめるものを目指しています。あらゆる楽器の生徒さんに対応していますが、得意とするのはヴァイオリンをはじめとする弦楽器。ヴァイオリンを学ぶ人に必要かつ不足しがちなことを、自身の実体験をふまえてレッスンしています。
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