オーケストラ奏者向け!簡単スコア読み方入門3ステップ

オーケストラの練習で「スコアを見て」って言われたよ!
どうやって見たらいいの?
そんなあなたに贈ります。
題して、簡単スコア読み方入門3ステップ!
この記事を読めば、スコアが怖くなくなりますよ!
簡単スコア読み方入門その1:スコアを景色として眺め、全体像をつかむ
まず、ページ全体を景色として眺めながら、音源を聴きます。

曲の全体像を、大まかに掴みましょう。
スコアの情報量はとても多いです!
自分が弾く音だけを見てはいけません。

「単にめくりの多いパート譜」になるのは良くないね。
全体像がわかると、練習のポイントがわかる
スコアを景色として眺めながら聴くと、自分のパートで、今まで思いもしなかったポイントがわかります。
- 目立つところ
- 背景に徹するところ
- アンサンブルが大事そうなところ
- テンポやリズムに気を付けるべきところ
- 弾きにくそうだけど、特段目立たなそうなところ
- 絶対ハズせなさそうなところ

これはつまり、個人練習を頑張ったほうが良い場所と、合わせる練習の時に頑張れば良い場所を、区別できるってことですよね?

時短テクニックだ!
流行りの言葉で言うところのタイパ(タイムパフォーマンス)ですね。芸術とは真逆にある言葉な気がするけど
スコアを見ると練習が時短になり、ラクな練習ができます。
簡単スコア読み方入門その2:同じ動き方の人を探す
曲の大まかな全体像が掴めたら、自分と同じ動き方の人を探しましょう。
意外と身近にいます!
- 弦楽器どうし
- 音域が近い管楽器

同じ動きをする人がいた!
どソロじゃなくて良かった!!

メロディっぽいけど3度下でハモってるだけだった・・・♪

あれ、もしかして自分ソロ???
簡単スコア読み方入門その3:自分の立ち位置を把握する
曲の大まかな全体像と、同じ動き方の人がわかったら、
自分のパートの立ち位置を把握しましょう。
曲の中でもコロコロ変わるので、要注意です!

ハンバーグで例えるとこんな感じかなぁ。
お肉、ソース、付け合わせの野菜、彩りのパセリ、お皿⋯
お腹すいてきたなぁ。

話を音楽に戻します。笑
- メロディ
- ハモり
- 対旋律(合いの手・ツッコミ)
- ベースライン(土台・支え)
- リズム隊
- 和音の一部
- 飾り

2ndヴァイオリンやヴィオラのきざみは?

リズム隊や和音の一部になってることが多いけど、「刻みっぽいけど実はメロディ」てのもあるから、気をつけてね。
シューマンの交響曲とか…。
その場その場で自分のパートに与えられた役割を知ると、弾き方や練習の方向性が見えるようになります!

弾いててもよくわからない場所は、メロディじゃない可能性が高いです。

静かなのに音符がやたら細かい場所も要注意。
飾りの確率高いよ。
簡単スコア読み方入門番外編:コンチェルトのソロパートの読み方
ここまで主にオーケストラ曲のスコアの読み方を説明してきましたが、
このやり方は、
コンチェルト(協奏曲)のソロパートを練習する時にも応用できます。

ピアノ伴奏で弾くから関係ないよ!

そうでも無いよ…?
そもそも、スコア見てる?

買ってないや…。
そうは言ってもコンチェルトなので、
ソリストが目立つように書かれている所が多いです。
でも、よ~く読んでいくと、
オーケストラがメインになってる場所、結構あります!

え、マジ・・・
ぜーんぶ超絶がんばって練習してたのに。
さあ、今すぐパート譜を閉じて、
スコアを景色として眺め、自分の立ち位置を把握しましょう。今までの合わせ技です。

間奏だけじゃないよ!

えーっ?

メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の3楽章のこことか…


わぁ!ビックリ!
冷静に考えたら、コンチェルトはオーケストラありきで作曲されているので、当然と言えば当然ですが、
ソロパートばかり練習してると気付かないんです。汗

私がこういうことに気付いたのは、大学生になってからです。
気がつくまでずいぶん時間がかかってしまいましたが、楽譜の見方が変わって、ラクに練習できるようになりました!
オーケストラスコアは読み方を知れば怖くない!
オーケストラスコアはとても情報量が多いですが、
読み方を知れば怖いものはありません。
むしろ、演奏や練習を楽しくさせてくれるものです。
曲の全体像を知って、より楽しく演奏しましょう!
楽譜や動画データのやり取りによる、非同期型オンラインレッスンもやってます。ご自分のペースでじっくり練習できます。詳細は下記をクリック!
レッスンのお問い合わせはこちらからどうぞ! 譜読みに関する内容でしたら、ヴァイオリン以外の楽器の方も歓迎します!

ソルフェージュの先生、ヴァイオリンの先生、時々オーケストラと室内楽。
ヴァイオリン弾きのソルフェージュ講師はわりと珍しいようです。指導経験は延べ100人以上。茨城県立水戸第三高等学校音楽科、Y. A. ミュージックアカデミー等で指導にあたる。都立芸術高校・東京藝大をヴァイオリンで卒業後、東京藝大院修士ソルフェージュ専攻を修了。
「音大受験の1科目」としてのソルフェージュではなく、実際の演奏に結び付くもの、音楽をより楽しめるものを目指しています。あらゆる楽器の生徒さんに対応していますが、得意とするのはヴァイオリンをはじめとする弦楽器。ヴァイオリンを学ぶ人に必要かつ不足しがちなことを、自身の実体験をふまえてレッスンしています。
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