オケの曲はどうやって練習する?
オケの曲を弾くにも、やはり練習が必要ですよね。
一口に「練習」と言っても、人それぞれのやり方があると思います。
あなたの練習、「なんとなく弾いてるだけ」「ひたすら繰り返すだけ」になっていませんか?
練習のやり方次第で、弾くこと自体は、相当ラクになります!
目標はどう設定する?
いや、どうって言われても………
とにかく弾けるようになりたいんですよ!
最初はそれで良いかもしれない。
じゃあ、その先は?
「ここはこう表現したい」とか、「この辺りキレイだから、ステキな感じに弾きたいな」とか、
もう1ステップ上の目標ができるとよいですね。
音楽は「弾けたー!終わりー!次の曲いこー!」じゃなくて、その先があるはずだから…
そんな綺麗ごと言わないでください!
難しくて、弾くだけで精一杯なんですから!
まあまあ、そう仰らずに。
何年後かに、もう1度その曲をやる時の目標でもいいじゃないですか。
仮にそれが来世だったとしても…。
同じ曲でも、10代で弾いた時とアラサーの今弾くのとでは、印象も何もかも違います。
「あー、自分もそれなりに年とったんだなー」って思う瞬間ですw
きっと、50歳とか60歳の時に同じ曲を弾いたら、また全然違うことを感じるんだと思います。
話は逸れましたが、目標をちょいと高めに設定して(ぼんやりで構いません)、モチベーションを上げてみましょう。
「弾けるようになる」をさらに分けよう
ちょい高めの目標!とは言いましたが、まず第1段階をクリアしましょう(汗)
ここでは、ヴァイオリンを想定して書きますが、ヴィオラ・チェロ・コントラバスにも応用できる内容なので、参考にして頂けたら嬉しいです。
指使いを考えよう
指使いが決まらないことには練習になりません!
指使いを考える時のポイントは、大まかに4つあります。
- 左手がラクな指使いをとるか、移弦がラクな指使いをとるか。
- なにポジションでとるのがラクか。
- ちょっと背伸びすればできそうなのか、今の自分にはハードルが高すぎるのか。
- 音楽的に不自然でないか。
1.と2.は、「ラクする」という点でみたポイントです。
弾くのをラクにして、ちょい高めの目標に、一歩でも近づきましょう!音楽は滝に打たれる修行じゃないのです…(汗)
3.は、ちょっと頑張ればできそうな指使いだったら、ぜひ挑戦しましょう!
4.は、「こんな〇〇はいやだ」式で、〇〇に作曲家名や曲名を当てはめてみましょう。もしくは、周りの方に聞いてみましょう。
リズムを把握しよう
楽器で音を出す前に、アタマでもリズムを把握しておきましょう。
詳しくはこちらの記事をどうぞ。
弓の量や場所を考えよう
すでにボウイングが付いていれば、そのボウイングから推測しましょう。
付いていなければ、自分なりに考えてみましょう。
先、真ん中、元。たくさん、少し、ふつう。
解らないなりに考えたことだったとしても、そこには気づきがあるはずです。
知識として得たことよりも、体感や実感で得たことのほうが、記憶に残りますよね。
「いちおう弾けた!」の次。
あなたの「弾けた」を、磨いていく作業です。
もちろん、弾けた部分だけをこの段階に進めるのでもOK。
テンポに乗ろう
オーケストラって、みんなで足並み揃えて演奏するわけですよね…残念ながら、自分だけで弾けても意味がない(泣)
最初の目標は、一定のテンポで止まらず弾くこと。
……これが意外と難しい。
この時は、多少のミスや音抜けを、気にせず進めます。
粗削りでも止まらず弾くことで、見えてくるものがあるはずです。
また、メトロノームを使う、CDやYoutubeに合わせて弾くことなども、効果的です♪
スコアを見て、周りを知ろう
手始めに…今度弾く曲のスコア、持ってますか?
持ってないそこの貴方、今すぐ購入せよ。
どれを買えばいいかわからない…
そんな、迷える子羊様へ。
全音、音友、日譜あたりの出版社を探せば、メジャーなオケ曲はだいたい手に入ります。
お店の人に聞きましょう。もしくは、AmazonへGo。
スコアを開くと、自分が見ているパート譜とは、全然違う光景が広がっていることでしょう。
大雑把に、曲の全体図だとお考えください。
まずは、自分と同じ動きをしているパートを探しましょう。
「オクターヴ違いで弾いてる」「音は違うけどリズムは同じ」「タイミングちょっと違うけど、動き方が似てる」などなど、眺めるだけでわかることがたくさんあります。
「知ってどーする?」って時もありますが、知らないよりはマシ。
(詳しいスコアの見方については、スコアリーディング入門編をどうぞ!)
仲間と一緒に弾くのは楽しいですが、そのためにどうしても必要な個人練習。
どうせなら、ラクに楽しく練習しましょう!
ソルフェージュの先生、ヴァイオリンの先生、時々オーケストラと室内楽。
ヴァイオリン弾きのソルフェージュ講師はわりと珍しいようです。指導経験は延べ100人以上。茨城県立水戸第三高等学校音楽科、Y. A. ミュージックアカデミー等で指導にあたる。
「音大受験の1科目」としてのソルフェージュではなく、実際の演奏に結び付くもの、音楽をより楽しめるものを目指しています。あらゆる楽器の生徒さんに対応していますが、得意とするのはヴァイオリンをはじめとする弦楽器。ヴァイオリンを学ぶ人に必要かつ不足しがちなことを、自身の実体験をふまえてレッスンしています。
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