オーケストラの席順と役割

2018-08-20アマオケオーケストラ

ここはオーケストラのコンサート会場。
舞台にずらっと並ぶ椅子。譜面台。
客席の灯りが消えた。コンサートの始まりだ。
舞台にプレイヤーがゾロゾロ現れた。
淡々と椅子に吸い込まれていく彼ら。
決して、早い者勝ちではなさそうだ。
あれは、どうやって決めているのだろう。

…という書き出しの小説は無いと思いますが(汗)
オーケストラの弦楽器の席順って、わりと悩ましいヤツなのです。
ここでは、アマオケの弦楽器を念頭に置いて書くことにします。

座る場所によって役割がある!

自分の周りにいる人を思い出してみましょう。どんな人がいますか?

  • リーダー向きの人
  • 発想力が豊かな人
  • 人付き合いが上手な人
  • 指示されたことをきっちりこなせる人
  • 陰日向に咲く一輪の花のような人
  • 顔が広い人
  • 誰にもマネできないワザを持っている人
  • 職人肌の人
  • ゆずれないこだわりがある人

などなど・・・

いろんな人がいますよね。
そして、「これ、○○さんに頼もうかな」って考えるとき、頼みたいことと各々の得意不得意など(時には役職も)考えませんか?
オーケストラで座る場所を考えるときも、その場所に求められる役割、その人の適性や性格・・・
決して無縁ではありません。
独断と偏見で、座る場所それぞれについて、書いてみます。

前のプルト

1プルト目は、指揮者や他パートとコンタクトを取ることが求められる。それゆえ、周りを聴く余裕はもちろん、交渉力やとっさの判断力も必要。
臨機応変に対応できる人の方が良いと思われる。

2~3プルト目の人は、1プルトがボウイング変更を書き込んだら、即座に自発的な伝言ゲームを始めねばならぬ。
アフリカ人もビックリな視力の持ち主は1プルトの楽譜がよく見えるので、きっと重宝される。(…居るのか?)
Africa
※1.0あれば、たぶん余裕で大丈夫です 笑

後ろのプルト

ホールによっては、前のプルトと相当な時差ができる。
時には「…んー、今のタイミングで良かったのかな?遅れて聞こえてないかな?」なんて思いながら弾くことも。
だが、前で弾いている人からは「後ろから音が聞こえないと不安になる」なんてボヤキも聞かれる。
したがって、日和りすぎて小さい音になるのもよろしくない。

そんな微妙なさじ加減のことをやっている、縁の下の力持ち
でも見ている人は、そんなこと、夢にも思わない。残念ながら。

後ろのプルトで弾くのは、意外と難しいです!!!
「上手な人が前、そうじゃない人が後ろ」という決め方もありますが、個人的には賛成しかねる

※学年順や年功序列で決めると平和なのはわかりますが、必ずしも良い方法とは限らないと思う。

外側(out、表)

2人並んで座るうちの、客席側の席のこと。
divisiになると、高確率で高音を担当する。

※divisi(ディヴィジ)→パート内でさらにパートが分かれていること

第1ヴァイオリンの外側(表)の場合、勢いあまって弓を隣の奏者にぶつける心配はほぼない上に、演奏会に来てくれる親戚縁者に「自分ここで弾いてるからね!」と教えておけば「ウォー○ーをさがせ!」よりも簡単に見つけてもらえる。
どこかしらのもう1パートでもこの技は使えるが、どこのパートになるかは楽器配置によって変わる。

対向配置なら第2ヴァイオリン、通常配置ならチェロもしくはヴィオラ。
Orchestra

内側(in、裏)

2人並んで座るうちの、内側の席のこと。
楽譜をめくるのもこちら側の人。
したがって、「いったん弾くのを中断して楽譜をめくる」ことにも慣れねばならぬ。

divisiになると、メロディにハモる音や対旋律が割り当てられていることもしばしば。
いわば、職人芸のような側面を持つ席と言えるでしょう。

時折り「目立ちたくない」という理由で内側(裏)に座りたがる方がいらっしゃいますが、そうは問屋が卸さないのでご注意を。

 

席順はいつ決める?

divisi(パート内でさらにパートが分かれていること)が多い曲は、早い時期に決めざるを得ないですね。
決まらないと練習のしようがないし…。
(メンバーの技量にもよりますが、)練習の負担を減らそうと思ったら、個人で譜読みする時期にどこを弾くか既に決まった状態だと、お互いに助かりますよね。

「大丈夫!表も裏もどっちも弾けますよ!」というあなた!大変心強い存在です!
でも、周りから「……初見?」と思われないようにはしておこう。
Let’s コソ練(コソコソ練習の略)。

divisiが無い曲(あっても少ない曲)、どちらになってもすぐ対応できる人が多い団体ならば、そこまで急がなくて大丈夫かもしれません。
いろんな席順を試して、最終的なものが決まれば良いんじゃないでしょうか。

 

たまには席替え!

※他パートと指揮者の了承を得られた場合に限ります
時には、本番と違う席で弾いてみる。こんな練習いかがでしょう。
ふだん内側で弾いている人がたまに外側で弾く、いつも前の人が後ろで弾いてみる。
divisiの音は、基本的に、ふだん練習している音で構いません(曲にもよるけど…)。

こんな風に、いつもとはちょっと違った世界が味わえて、良い刺激になりますよ。

△さんの隣だと自分とは相性良くなさそうだけど◆さんの隣だと弾きやすい!
●さんの書き込み、すごくわかりやすいですね!

同じ曲を長期間にわたって練習するからこそ、できるワザでもあります。

楽しみながらstep up!