オケの譜めくりで気を付けたいこと!その対策。
オーケストラで演奏する時に、避けて通れない問題が「譜めくり」。
「あれでしょ、内側の人がめくるんですよね」で終われないほど、奥が深い問題なんです。
休符が少なく、めくるヒマがない。
弦楽器にありがちですが、これはしょうがない。
作曲家は、譜めくりの都合を考えて作曲しない(たぶん)。
内側の人は、一緒に演奏しているつもりでめくりましょう!
でも、時にはこんな風に楽譜を加工することもあります。
12ページ目で終わる曲の、11ページ目の途中でめくることを想定します。
12ページの横に、11ページ目を貼ります。
11ページ目の最後を弾いた後、目線を左側(12ページ)に移すのがポイント。でも、間違ってめくろうとしちゃう時はある(汗)
めくる場所が、何小節か休符だ。
これはいちばんシンプル。次に間に合うようにめくればOK。ただし、例外もあります。
意外に時間が無い時も。
パッと見「あ、休符だからめくれそう!」って思っても、テンポ次第でめくりが間に合わない時もしばしば。そんな時は
- 内側の人が、弾くのを少し早めに止めてめくる
- キリの良い所まで楽譜をめくらなくて済むよう、次のページの一部をコピーして貼っておく
↓こんな感じ。
もちろん「自分で五線紙に書いて貼る」「五線を手書きしてそこに書く」「ガッツで暗譜(ちょこっとなら…)」もアリですよ。
他のパートが息をひそめて演奏してる。
紙の音をたてないように、そーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっとめくります。
「バサッ」「カサカサカサカサ…」は言語道断。
次のページの最初、入り方が難しい。
めくってる間に数え間違えたり、数え忘れたり…(汗)
指を折って数える、小声で「1、2、3、4…」(練習のとき限定)、曲の仕組みを知る、などで対策しましょう!
ここまでは、序の口。
もうちょっと面倒くさいケースをご紹介します。
めくる場所が、G.P.(ゲネラルパウゼ)だ。
ゲネラルパウゼ。楽典の本には「全パートが一斉に長く休止する」的な説明が書いてあります。
ええそうです。「だるまさんがころんだっ!」で鬼が振り向いてみんな静止してる状態。あんな感じ。
そんな時に譜めくりなんぞできませんよ…。めくっちゃった日には市中引き回しの上打ち首獄門だからね。
少なくとも、ここ十数年の間に出版された楽譜では、めくる場所にゲネラルパウゼの刑な楽譜に出会う確率はほぼゼロなんですが、出版年が古い楽譜だとたま~にあります。
対策としては、「コピーして貼る」「自分で五線紙に書いて貼る」「ガッツで暗譜」あたりが落としどころでしょうか。
アマオケ特有?の問題
下手すると「当日ゲネプロと本番のみ」なんて時もあるプロ集団とは対照的に、数か月あるいは1年という長い時間をかけて、じっくりと練習をするアマオケが多いのではないでしょうか。
ここからは、練習期間が長いからこそ起きる(であろう)問題を挙げてみます。
めくり加工はいつするか?
ベストなタイミングは、次の2つだと思います。
- 楽譜を受け取った時
「*ページ目のこの辺を△ページに貼る」みたいな、具体的な指示を出すと良い。
演奏経験のある人、気が付いた人から積極的な提案が出るのが望ましいですね。
トレーナーが居れば、指示を仰ぎましょう。 - 練習開始直後の時期
体を慣らすのには、いちばん良い時期。
・・・・・・いちばんやってはいけないのが、本番直前。
慣れとはオソロシイもので、身体はそんなに直ぐに反応できないものです…。
「来週やればいいや!」が積もり積もって「気が付いたら本番直前だった…」ってケースもあります。
気を付けましょうね。
誰の楽譜を加工しておくか?
いやいや、そう言わずに、全員の楽譜を加工しておきましょう。
あと、毎回の練習に2人とも来られるとは限らないでしょ?
些細なことかもしれませんが、譜めくり一つでいろんなことが見えます。
音楽に対する姿勢、曲をどんな風にとらえているか、性格までも。
不思議なものです。
ソルフェージュの先生、ヴァイオリンの先生、時々オーケストラと室内楽。
ヴァイオリン弾きのソルフェージュ講師はわりと珍しいようです。指導経験は延べ100人以上。茨城県立水戸第三高等学校音楽科、Y. A. ミュージックアカデミー等で指導にあたる。
「音大受験の1科目」としてのソルフェージュではなく、実際の演奏に結び付くもの、音楽をより楽しめるものを目指しています。あらゆる楽器の生徒さんに対応していますが、得意とするのはヴァイオリンをはじめとする弦楽器。ヴァイオリンを学ぶ人に必要かつ不足しがちなことを、自身の実体験をふまえてレッスンしています。
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