そもそも…ソルフェージュってなに?どんなメリットあるの?
「え、ソルフェージュって、音大受験する人がやるやつでしょ?」
「ていうか…なにそれ?美味しいの?」と思ったあなたへ。
何のために音楽するのか?
いきなり難しそうな書き出しになりましたが、難しい文章を書けるスキルが無いから大丈夫(笑)
どうぞこのままお読みくださいm(_ _)m
「中身のない文章だけど字はめっちゃキレイ」
「汚い字だけど言いたいことは痛いほど伝わる文章」
があったとします。
人の心を打つのは、どちらだと思いますか?
好みは人それぞれだと思いますが、「字の綺麗さ」と「伝えたい内容」って、全然別の問題ですよね。
(「字の綺麗さ」を「パソコンやスマホを扱うスキル」に置き換えても成立しますね。)
そう、大事なのは何を伝えたいか。
音楽も同じです。
表現したいものがなく、楽器を上手に操れるだけだとしたら、何となく空しくないですか?
ソルフェージュのレッスンを通じて目指すもの
まずは、「ソルフェージュのレッスン」を一言で説明します。
楽器のレッスンとは視点を変えて、
音楽そのものと向きあう時間!!!
多少の語弊はあるかもしれませんが、ものすご~~~く単純に言うとこうなります。
「楽器をあやつる術」と「表現したいもの」を分けて考えます。
「楽器のレッスンで習うこと」と言われたら、何となく想像がつくと思います。
楽器の持ち方、演奏する姿勢、指使い、具体的な奏法、譜読みの間違い直し………書ききれないですね~(汗)
もちろん、表現に直結する大事なことばかりではあります。
でも、演奏する本人の「何を、どう表現したいか」というモチベーション次第で、習うことをどう受け取るかは変わります。
その「表現」の部分をソルフェージュのレッスンで補おう、ってなわけです。
多少噛み砕いてみよう
もうちょっと噛み砕くと、こんな感じ。
- 楽譜から、音楽そのもの(が何を表そうとしているか)を感じる練習
※「行間を読む」という言い回しに近いかもしれません。
- 音楽全般について知る(音楽そのものや作曲家と深く向き合うために)
- 表現の引き出しを増やすきっかけの時間
まあまあ、そう仰らずに…。
上に書いたのは、あくまでも最終目標。
まずは、基礎力をつけましょう。
基礎が大事!レッスン内容の一部をご紹介
さて、どんなトレーニングをすればよいのでしょうか。
私が行っているソルフェージュレッスンの中から、3つを選んでご紹介します。
歌うこと(視唱)
歌は音楽の根源となるものです。
いろんな曲を聴いていると、バラエティに富んだ色・表情・雰囲気など、出てきますよね?
「元気いっぱい」「ひそひそ」「あははは」「怒り」「泣く」「呆然」などなど…。
歌うことを通じて表現の引き出しを増やし、演奏に活かすねらいがあります。
聴きとり(聴音、耳コピ)
シンプルに言うと「インプットとアウトプットの練習」でしょうか。
音大受験の1科目にもなっている聴音書き取り(「先生がピアノで弾いた曲を正しく書きとるやつ」みたいな説明がなされてるアレ)はもちろんですが、耳コピも、立派な聴きとりの練習です。
自分がどう弾いているか、アンサンブルの相手がどう弾いているか…そんな風に、「聴く」必要に迫られる機会は、たくさんありますよね?
聴こえた音名もそこそこ大事ですが、本当に聴くべきは「どんなニュアンスで演奏されているか」という部分です。
曲を構成する要素1つ1つを掘り下げる
リズム、和音、音階、拍子、形式…などなど。
カタクルシク言うと、「楽典」がいちばん近い単語かもしれません。
と言いつつ、実例にふれながら進めるので、そこまでカタクルシクも無い。
楽器のレッスンとは別立てでレッスン受けるの?
ごちゃごちゃ書いてきましたが、次のように思われる方もいることでしょう。
そりゃそうだ。
エクスキューズしておきますとね、どの先生も、表現の部分について、触れてないわけじゃないんですよ。
でもね、とてもじゃないけど時間が足りないんです…。
楽器のあやつり方と表現のこと、両方を伝えるには、
レッスン時間がどれだけあっても難しいんです!
楽器のレッスンでわりと「あるある!」な光景
「楽器のあやつり方と譜読みの間違い直しでレッスン時間が終わる」。
生徒さんにとっても、先生にとっても、消化不良。
急がば回れ。ソルフェージュレッスンのススメ
私は仕事柄、ピアノやヴァイオリンの先生と
みたいなお話をさせていただく機会がよくあります。
その時に気付いたこと。
生徒さんが楽器のレッスンで注意されていることと、
ソルフェージュのレッスンで苦手としていることは、
だいたい同じ。
リズムがニガテな人は、楽器を弾く時もリズムがニガテ。
無表情に歌う人は、演奏も無表情。
学生の頃から、レッスンをする立場にもなりましたが、
ソルフェージュと楽器のレッスンが、ここまで密接に関係するものだとは、
正直、思っても見ませんでした。
何の分野でもそうだと思いますが、視点を変えることで、見えてくるものがあるはずです。
少し回り道に思えるかもしれませんが、ソルフェージュのレッスンも受けてみませんか?
ソルフェージュの先生、ヴァイオリンの先生、時々オーケストラと室内楽。
ヴァイオリン弾きのソルフェージュ講師はわりと珍しいようです。指導経験は延べ100人以上。茨城県立水戸第三高等学校音楽科、Y. A. ミュージックアカデミー等で指導にあたる。
「音大受験の1科目」としてのソルフェージュではなく、実際の演奏に結び付くもの、音楽をより楽しめるものを目指しています。あらゆる楽器の生徒さんに対応していますが、得意とするのはヴァイオリンをはじめとする弦楽器。ヴァイオリンを学ぶ人に必要かつ不足しがちなことを、自身の実体験をふまえてレッスンしています。
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