新曲視唱の攻略法~初級者から音大受験生までお役立ち!

2018-10-07ソルフェージュ拍子, 新曲視唱, 調号, 譜読み

そもそも・・・新曲視唱って、なあに?

新曲視唱とは、読んで字のごとく、 その場で出された楽譜を即座に譜読みして歌う ものです。
(しかも、全く知らない曲=新曲。)
入試科目に含まれている音楽大学や音楽高校もあります。

え、なに?いきなり初めての曲を歌うの?無理無理無理!!!

大丈夫。ちゃんと攻略法があります。
順を追って、一つずつ見ていきましょう。

何のために新曲視唱を勉強するの?

入試科目にもなっている新曲視唱。
どんな能力が問われているのでしょうか?

それは、 演奏をする上で必要不可欠な、次の4つの能力を身に付けてほしいから だと考えられます。

  • 短時間で楽譜の情報を読みとる(譜読みする)
  • 時間を効率よく使う
  • 音楽の基礎知識
  • 元々持っている表現力(教え込まれた表現ではなく、本人が元々持っている力でどこまで表現できるか)

専門的に音楽を勉強しようとする人なら、なおさら、必要不可欠な能力です。

え、入試科目に含まれている理由?
シンプルに言うと「メッキを剥がした状態を審査したいから」でしょう(予想)。
「化けの皮を剥がす」のほうが近い 苦笑

えー譜読み遅いから心配だなー

今、譜読みのスピードが遅くても大丈夫。
新曲視唱は、慣れが大きなウエイトを占めます。
トレーニングは、普段の、楽器の練習で出来ることばかりです。
練習を重ねるうちに、譜読みも少しずつスピードアップできますよ。

要するに、ふだんの行いがモノを言います。

 

予見で真っ先に確認すべきポイント6つ

新曲視唱では、「予見」の時間が設けられます。
読んで字のごとく、実際に歌う前に譜読みをする時間です。

試験問題は8小節程度と短いので、予見時間はそう長くはありません。
平成30年度の入試過去問をホームページで公開している学校のうち、新曲視唱の予見時間を確認できた学校の一例をみてみましょう。
※受験する年や専攻によって変わる場合があります。実際に受験する方は、各学校のホームページ等で正しい情報を得てくださいね!

学校名 小節数 予見時間
桐朋学園大学 8(単旋律)
12(手拍子付き)
16(ピアノ伴奏付き)
20秒程度
東京音楽大学 8小節程度 1~2分
洗足学園音楽大学 8小節程度 1分程度

学校によって異なりますが、そうそう長い時間でもないことがわかりますね。
試験では、限られた時間を有効に使うことも問われています。
ここからは、 予見で真っ先に確認すべき6つのポイント をご紹介します。

 

音部記号、調号、拍子

まずは、音部記号、調号、拍子を確認します。
音部記号や調号がわからないと、音名を確定できませんよね。
key_clef key_clef2

拍子がわからないことには音価も決められません。
音符の長さが同じでも、拍子の取り方によって曲調そのものが変わることもあります(4分の3拍子と8分の6拍子など)。
takt takt2

 

テンポを感じよう

曲の冒頭で「Adagio」「Allegro」等の言葉で、テンポが指定されている場合はカンタン。
指示に従うだけです。
「Adagioなのに速く歌う」など、楽譜の指示に従わない場合は減点の対象になる可能性があります
楽譜の情報を短時間でどれだけ読み取れるかが問われるので…。

テンポが、メトロノーム数字で指定されている場合もあります。
(東京藝術大学の平成30年度過去問は、四分音符おおよそ88となっています。)
予見でメトロノームを使える時は、堂々と使って、テンポを確認しましょう。

Metronome

 

メトロノームが使えない時はどうするのですか?
体内時計で推測できるとよいですね。また、時計の秒針もヒントになりますよ。

 

メトロノーム数字が表すもの
メトロノームの数字が何を表しているか、知っていますか?

1分間に「カチ、カチ」や「ピッ、ピッ」と音が鳴る回数を表しています。
100なら1分間に100回「カチ、カチ…」「ピッ、ピッ…」が鳴ります。

 

感の良い方はお気付きでしょう。
時計の秒針の速度=60のテンポになるはずです。(ためしてみよう!!!)

Clock

時計の秒針から、60のテンポを割り出せるようにしておこう。
58や66など、60に近い数字のテンポはもちろん、120や40付近のテンポも、秒針から割り出せるはず。
(計算しよう!)。

Calculate

 

発想用語

曲の最初や途中に、発想用語が書いてある場合もあります。
楽譜の情報の一部なので、もちろん、読みましょう。

 

曲の構造とフレージング

今まで見てきたのは、いわば、曲の基本情報でした。
ここからは、曲の仕組みを見ていきます。

まず、全体をザッと見て、曲の構造を把握しましょう
「新曲視唱」の曲は、そんなに長くないので、全体を見るのも、そこまで時間かからずに終わります。

予見で見つけたいポイント2つ
  • 同じリズムになっている所
  • 転調している所(ほんの一瞬でも)

 

全体を見るついでに、フレージングも考えましょう。
声に出して歌うのですから、おおよそフレーズの切れ目=息継ぎの場所と考えて良いです。

 

表情やフレージングを考える簡単な方法
自分の専攻楽器ならどう弾くか(吹くか)、考えてみましょう。
弦楽器ならボウイングや指使い、どこの弦を使うか、などが該当します。
管楽器のタンギングやブレスにも、同じことが言えます。

自分にとって身近なものに置き換えると、なんでもわかりやすくなりますよ。

 

リズムや音程がややこしい所

ここまで済ませてから、リズムと音程に取りかかると良いでしょう。
でも、最初から順番に読む必要もありません。

予見時間を有効に使おう!手始めに読みたいこんな場所
時間を有効に使うべく、予見時間は、手始めに、こういう場所に目を向けましょう。

    • ぱっと見でリズムがわからない所
    • 臨時記号がついている場所の音程
限られた予見時間を有効に使う上でも、単純で歌いやすい所は後回しにしましょう。
時間を上手に使うのも、実力のうち。

 

残りの時間で練習

ここまで終わらせて、さらに余った時間で、練習しましょう。
声や音は出せません。あくまでも心の中で歌います。
Singing

 

新曲視唱の練習は、楽器の練習の応用

ここまで読んでお気づきになったかもしれませんが、ご紹介した6つのコツすべてが、楽器の練習に通ずるものなのです。
怖くないよ、新曲視唱。