ソルフェージュとヴァイオリンの演奏技術の関係性
私は、ソルフェージュのレッスンと、ヴァイオリンのレッスンの両方を、行っています。
生徒さんの様子しだいでは、規定レッスン時間の中で、ソルフェージュとヴァイオリン両方のレッスンをすることもあります。
2つの分野を同時に指導していて思うことは、
技術が音楽表現を邪魔している場合がある
ということ。
歌える=弾ける、はずなのに弾けない?
私のレッスンは、音程を直す時もリズムを直す時も、声に出して歌うことから始めます。
最初は「え、声出すの?」と戸惑いを見せる方もいらっしゃいますが、私が全力で(笑)見本を示すと、マネしてくださいます(^^)
たいてい、歌えるようになる=弾けるようになる場合が多いです。
「たいてい」と申し上げました。
当然、例外もあります。
歌えるけど弾けないケース。
ヴァイオリンの場合、次のような現象が起きています。
- 適切な指使いになっていない
- 体に妙な力みがある
- 表現したいことに対して技術が追い付いていない
※↑は一例です。
ここからは、一つ一つの現象を見ていきましょう。
適切な指使いになっていない
指使いを、生徒さんの実情に合わせて変えます。
印刷されている指使いが必ずしも合うとは限らないためです。
時には、生徒さんが表現したい音楽を阻害していることもあります。
体に妙な力みがある
ありがちなのが、不自然に力が入っていて、体が思うように動いていない場合。
自分自身の体のことは、人に指摘してもらわないと、なかなかわからないものです。(私もです…)
このケースは、生徒さんご自身で気付かない場合が多いので、客観的に見て、適切な指示を出します。
左指の置き方や、右腕の動き方がカギになるでしょう。
表現したいことに対して技術が追い付いていない
キャッチボールがまともに出来ない人が、草野球を楽しめるでしょうか?
楽しめたとしても限界はあると思います(汗)
楽器も同じ。演奏するためには、技術が必要です。
でも、演奏技術だけ身についても、全く意味はありません。
表現したい何かが無ければ、単なる音の羅列にすぎないからです。
キツイ言い方をすると、騒音でしかない。
何のために技術を身につけるのでしょうか?
表現したいものがあるからではないですか?
ならば、表現したい音楽に応じた演奏技術を身に付けましょう。
必要なのは、がむしゃらに、闇雲に努力することではありません。
表現したい音楽に対して、技術でネックになっている部分を取り除く努力です。
自分が表現したい音楽を簡単に表出させることができ、技術向上のモチベーションになります。
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ソルフェージュの先生、ヴァイオリンの先生、時々オーケストラと室内楽。
ヴァイオリン弾きのソルフェージュ講師はわりと珍しいようです。指導経験は延べ100人以上。茨城県立水戸第三高等学校音楽科、Y. A. ミュージックアカデミー等で指導にあたる。
「音大受験の1科目」としてのソルフェージュではなく、実際の演奏に結び付くもの、音楽をより楽しめるものを目指しています。あらゆる楽器の生徒さんに対応していますが、得意とするのはヴァイオリンをはじめとする弦楽器。ヴァイオリンを学ぶ人に必要かつ不足しがちなことを、自身の実体験をふまえてレッスンしています。
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