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弦楽器を弾く人はおさえておきたいポイントのうち、ソルフェージュにカテゴライズされること6選

2022-08-29アマオケ,ソルフェージュ,ヴァイオリンアンサンブル,オーケストラ,リズム,和音,拍子,楽語,譜読み,音程

某弦楽器専門誌でソルフェージュ特集があると小耳に挟んだので、思いつきで書いてみることにしました。

あらかた、独断と偏見です…。

弦楽器奏者…とは言ってみたものの、ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロあたりを想定しています。

コントラバスは?

うーん(4度調弦だしなぁ…)

ギターとハープは?

・・・わからないにゃ。ごめんなさい。

大まかな音の高さ

まずは、大まかな音の高さ。
耳の感覚と楽譜表記の両方から攻めると良いでしょう。


「大まかな」と表現した理由は

442Hzのラと440Hzのラの違いがわかるかどうかなんて、この段階ではぶっちゃけどうでも良い。
ピアノの鍵盤で言うところの「ソ(G)」「ソの♯(Gis)」「ソの♭(Ges)」みたいな違いを、最低限、聴き分けられるようになっておきましょう。

超ストレートに言うと、こういうことです!苦笑

自分で音程作る楽器だもんね。(重要)

って言われても…
鳴った音が正解かどうかがわからない!

大丈夫。自分で解決できますよ。

鳴った音が何の音かわからない時は

  • 開放弦と比べる
  • オクターヴ違いの音と比べる
  • 1stポジションの音と比べる

などの方法を試してみましょう。

自信が無い時は、チューナーと睨めっこしましょう。
意識して続けてると、だんだんわかるようになります。

もっと大切なのは

声に出して歌ってみること。

楽器に音を出させるのではなく、自分で音を出して初めてわかることがあります。

歌い方は何でも良いですよ。
ハミング、ラララ、ドレミ・・・

基本的なリズム

音の高さと同じく、感覚と楽譜表記の両方から攻めると良いでしょう。

「拍を分ける」意識を持つと良いですね。

楽譜のルール

パッと思いつく限り、こんな感じでしょうか・・・

  • 繰り返しの記号
  • 音量に関する言葉
  • 速度に関する言葉
  • 表情に関する言葉
  • 奏法に関する言葉(pizz, arco, Flatterzunge, ペダルなど)

忘れちゃっても、その都度しらべればオッケー。

響き・ハモり・音程

周りと合わせることが多い弦楽器。
響きやハモりの感覚を身につけておくとGood。

調弦で美しい完全5度の感覚を覚えよう

調弦の時のアノ響き。独特の美しさを感じます。
チューナー無しで、耳で調弦することを目指しましょう。

最初は「合ってる」「合ってない」「びみょう」の3段階ぐらいでOKですよ。

オクターヴの感覚を掴む

合ってるか合ってないかが一番わかりやすい音程は、オクターヴです。

同じ名前の音だもんね。

開放弦と、オクターヴ上の音を、同時に鳴らしてみましょう。

バラさずに、2弦同時に弾きましょう。
調弦と同じように。

キレイにハモるツボ、見つかりましたか?

6度の感覚は、耳と指でつかむ

オクターヴに次いで、ハモり具合がわかりやすいのは、6度です。

音の順番に沿って数えるよ。
「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ」で上に向かって音が6つあるから6度
「ソ・ファ・ミ・レ・ド・シ」も下に向かって音が6つあるから6度

6度は、5度調弦の弦楽器にとって、大変わかりやすい音程です。

6度になる音を、重音で弾いてみてください。
左手は、そこまで難しくないはずです。

6度になる指の組み合わせは、(開放弦を除くと)3つしかありません。

  • 1と2
  • 2と3
  • 3と4

・・・たしかに。

しかも、6度はハモるとキレイな音程です。

左手はそこまで難しくないし、合ってるかどうかもわかりやすいんだね!

長6度と短6度の違いをつかんで、さらにレベルアップ

「ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」の6度を例に、説明します。

「ミ・ファ・ソ・ラ・シ・♯ド(Cis)」を長6度と呼び、「ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド(C)」は短6度と呼びます。

  • 長6度は、2本の指が離れる形
  • 短6度は、2本の指が(わりと)くっつく形

と思っておくと良いでしょう。

3度の感覚も、耳と指でつかむ

響きとして一番わかりやすいのは、3度です。

でも、おさえるのは難しいな!

慣れないと、指の形がちょっと大変ですが、ぜひチャレンジしてください。
重音で弾くのが難しい人は、バラして弾くのでも良いですよ。
セヴシック等の分散3度も効果的です。

和音の響きや色合いを聴き分ける

2つの音のハモりがわかったら、今度は和音の聴き分けです。

まずは、長三和音と短三和音がわかれば大丈夫。

ちなみに長三和音はこれ

分散和音も、和音としてとらえる

弦楽器は、同時に弾ける音の数が限られていますから、

分散和音の形で書かれているケースが非常に多いです。

ドミソドミドソミ
レファラレファレラファ
シレソシレシソレ
ドミソドミドソミ
・・・・
カタカナで書くと頭痛い。

弾いてる方はもっと頭痛いわ!

「ドミソ」
「レファラ」
「シレソ」
「ドミソ」
と考えてみましょう。

・・・あ、ちょっと冷静になれそう。

和音だと思うだけで、音程も合いやすくなりますよ。

相手や周りの音に反応する

弦楽器って、純粋に1人で演奏することより、誰かとアンサンブルする機会のほうが多いですよね?

みんなでやるから楽しいよ!

では、いっそう楽しくなりましょう。

ハーモニーに乗っかってメロディを弾く

自分で和音を弾くだけでなく、周りの響きに合わせてみましょう。

自分の音を聴いてるだけじゃダメなのにゃ。

相手の音と自分の音、両方を聴く耳が必要なんですね。

・・・あたまも使うんだね。

1人で弾いている時よりも、かえってわかり易くなるケースもありますよ。
視野を広げましょう。

拍子とリズムの関係を体得する

これがわかってないと、人と合わせる時にだいぶツラい。

その場のテンポやノリに自分を合わせる

弾けた「つもり」になってませんか?

・・・ぎくっ。

合わせてみると、いろんな間違いに気づきますね。
3拍子のつもりが4拍子になってたり。

「わかる」=「弾ける」とも限らないにゃ。

スコアや伴奏譜から、合わせどころを探す

え、困ったな。
2段以上の楽譜を見るのか…

ふだん1段譜を見慣れている人にとっては、荷が重くなる話かもしれません。

でも、曲の全体像を知るのは、とても大事な工程です。

曲全体を知らずに自分のパートを練習するのは、

完成図を見ずに、ジグソーパズルやプラモデルを作るようなもの

だからです。

パズルとかプラモデルなら「むしろそういうやり方(完成図を見ずに作る)のほうが好き」って考え方があるのは否定しないけど。
少なくとも、オーケストラやアンサンブルの曲では、全体をわからずに練習するのは遠回りだと思うにゃ。

そっかぁ。
じゃあ、合わせどころって、どうやって見つけたらいいのかな?

特徴的なメロディやリズムを探そう

音源を聴きながらスコアを眺めてみましょう。
今まで聴こえなかった(見えなかった)要素が見えてきませんか?

  • 耳につくメロディ
  • 特徴的なリズム
  • ノリノリなパート

耳と目の両方をフル稼働させて、探しましょう。

上達の助けになるソルフェージュ。チェックしたいスキル

長々と説明してきましたが、弦楽器を弾く人が身につけたいスキルを簡潔にまとめると

  • 聴こえた音と、本来あるべき音の違いを聴き分ける耳
  • 最低でも2声部のメロディを聴き分ける耳
  • ブレないけど相手にも合わせられる、柔軟なテンポ感
  • 相手と自分とのかかわり方を知ろうとする好奇心 ※音とリズムの両方

といったところでしょうか。

そして、何よりも一番大切なのは

身につけようとする努力

コレ、一番大切だと思います。

いったん楽器を置いて、ソルフェージュ的なアプローチで練習してみませんか?

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