ヴァイオリンの音階教本と楽典ワークの合体:効果的な練習方法
ヴァイオリンで音階を練習してはいるものの
- アルペジオを和音と感じずに弾いている
- 何調だかわからないまま弾いている
- そもそも、長調か短調かの意識すら薄いまま。ただ音を出してるだけ
そんな生徒さんに、幾度となく出会いました。
音階練習の意味が薄れるような・・・
練習している曲の調性を知らない人もいます。
音階教本で練習した調性なのに・・・
そこで私がふと思ったのが
本を進めていくだけで、ある程度楽典の知識が身に付くようなヴァイオリンの音階教本ってあるのかな???
つまり。
単純に、音階教本と楽典ワークを合体させたらけっこう使えるんじゃないか説。
探せばありそうな気がしますけどね。
はいはいその通りですよ。
私が知らないだけで、世の中には存在してる可能性が高いですよ。
でもね。
万が一、生徒さんが入手しにくい物だったら、ちょっと薦めづらい。私の性格上。
「良い本だったのに絶版」とか、よくある。
だとしたら。
自分の使い勝手が良いものを作っちゃったほうが早いんじゃ?
と思って作り始めました。
ヴァイオリンで音階やりながら初歩の楽典ワーク(仮)。
既存の音階教本を使いながら、先生が説明すれば良いんじゃないですか?
ええ、まあ、それは確かにね。
レッスン内での先生の働きかけ次第な部分は大きいと思いますよ。
ところが。
生徒さんの音程とかボウイングを気にし始めると、忘れるんです・・・わたしが。←重要
なので、まずは自分のために作る感じです笑
構想している特徴(願望)
ハッキリ言って「自分のレッスンで使いたくて作る」のが発端なので、
この本を見返せば思い出せる!
ように作りたいところです。
習い事でヴァイオリンをやる人、愛好家として演奏したい人、辺りを主な対象として考えてます。
音楽大学や音楽高校に行きたい人は、既存の楽典ワークを活用してくださいね。
全ての調性を扱う。
ヴァイオリンの名曲は、ニ長調などの、開放弦が多く使える調性で書かれていることが多いです。
でも、オーケストラや室内楽で出会う曲も守備範囲に含めようとすると、
- 調号が少ないほうが初心者には弾きやすく理解しやすい
- ヴァイオリンはフラット系よりシャープ系のほうが弾きやすいから、フラットが多い調は練習しない
とは言ってられないと思います。
きびしー!
キビシイと思うかもしれないけど、長音階(短音階)そのものの仕組みを理解するきっかけになると思うよ。
ポジション移動の練習は含まない。
ヴァイオリン音階教本 [ 小野 アンナ ]の2オクターヴや3オクターヴを練習すると、必ず、ポジション移動がハードルになります。
もちろん、ポジション移動を含む音階練習は必須ですよ!
でも、単純に音階の仕組みを理解するだけなら、ポジション移動を含まない形で学習しても構わないと思うのです。
念のため。「全部ファーストポジションで弾く」とは言ってないよ。
短音階は3種類すべてを扱う。
短音階って3つもあるの!?
そうなんです。曲でよく出てくるのが旋律短音階になります。
短調の音階(短音階)には
- 自然短音階
- 和声短音階
- 旋律短音階
の3種類があります。
そこまでは知ってる。
でも何で全部練習するの?
今まで、(ヴァイオリンの生徒さんだけでなく)ピアノを習ってる生徒さんにもソルフェージュのレッスンをしてきたんですけど
その中で思うことがあって。
短調の音階3種類とも仕組みを理解できてる人、そう多くない説。(個人の感想です)
加えて。
ヴァイオリンの音階教本では自然短音階はそもそも出てこない(と思う)ので、「シゼンタンオンカイ」っていうワードの認知度すら超絶低い説。(個人の感想です)
個人の感想2連発。どした?笑
んで、何で3種類とも入れようとしてるかと言うと、
旋律短音階の仕組みを理解しようとした時に、自然短音階と和声短音階の仕組みを知ってると、理解が早いからです。
ついでに言うと、人生で1回ぐらい弾いたってバチは当たらないと思うので!笑
属七のアルペジオ(分散和音)を入れたい。終止形への意識づけ
音階教本には、普通の音階だけでなく、アルペジオ(分散和音)もあります。
なんですけどね。
小野アンナ教本のアルペジオと、カールフレッシュスケールシステムで、どうしても気になるポイントがありましてね。
なぜ、その調の属七の和音を練習しなくても済む構成になってるんだろう?
私が使う教本での、アルペジオの扱い方に関して思うこと。
小野アンナ教本 | durで言うところの「ドミソ」と「ドファラ」。 各調とも、2段目の最後は、次の調の属七の和音を三重音ないし四重音で弾いて終わる。 属七の和音で終わるので、ちょっとモヤモヤ感が残る。 モヤモヤ感回避のために最後の重音を省略する先生もいるが、重音を練習する機会が減るデメリットも。 前の段の最後から弾かせたこともあるが、最初から重音で始めることになるので、生徒のモチベーション維持に工夫が必要。 |
カールフレッシュスケールシステム | 主音から始まる和音7連発。 同主調同士だと、分散和音の構成が同じ(はず)。 最後は属七の和音だが、「主音から始まるシリーズ」なので、C durのページでは「CEGB」・・・つまりF durの属七で終わる。C durを弾いてるはずなのに! ちなみに小5からカールフレッシュの音階を練習し始めた私。「変な終わり方・・・」と思いながら弾いていたものの、「下属調の属七の和音で終わるからか!!!」と気付いたのは、高校生になってからである(実話)。 |
属七の和音を含めることで、終止形について触れる機会につなげられたら・・・と思っています。
見て弾くだけでなく、自分で書き込むワークブック要素を入れたい。
最近、読めるけど書けない漢字が増えたなぁ。自分だけかなぁ。
自分もそうです!
何の話かって?
人間、書いて覚えるのも大事
ってことです!!!
ふつうの教則本だったら、
指使いも、ボウイングも、注意事項も、全部先生に書いてもらうのよ。
自分で書いたことない・・・。
みたいな現象も起こり得ますが。
ワークブックならそうもいかないでしょう。
書くことで、定着度合いもアップします。
1つの調性を1~2ページでまとめたい。
こんなにたくさん盛り込もうと思ったら、1つの調について、最低でも1ページは必要です。
見開き2ページぐらいがちょうど良いかな?と思っています。
3ページはちょっと長いかな(笑)
いつ世に出るの?
知りません(笑)
今は断片的に作り始めたところで、レッスン内で使用しながら、試行錯誤、改訂を繰り返していくつもりです。
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ソルフェージュの先生、ヴァイオリンの先生、時々オーケストラと室内楽。
ヴァイオリン弾きのソルフェージュ講師はわりと珍しいようです。指導経験は延べ100人以上。茨城県立水戸第三高等学校音楽科、Y. A. ミュージックアカデミー等で指導にあたる。
「音大受験の1科目」としてのソルフェージュではなく、実際の演奏に結び付くもの、音楽をより楽しめるものを目指しています。あらゆる楽器の生徒さんに対応していますが、得意とするのはヴァイオリンをはじめとする弦楽器。ヴァイオリンを学ぶ人に必要かつ不足しがちなことを、自身の実体験をふまえてレッスンしています。
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