バイオリンで楽譜が読めない人へ|譜読みができない原因は4つに分けられます
※この記事は、定期的にレッスンを受けている初心者〜中級者のヴァイオリン学習者を想定しています。

楽譜にあることはやっているつもりだけど、弾けないなぁ。

自分だけで弾くとできるのに、オケの練習やレッスンだと止まっちゃうんです。

思ったように体が動かない・・・。

自分ではできてるつもりなのに、先生からはいつも「違う」って言われる・・・。

そもそも、何から手をつけたらいいの?
バイオリンを習っている人が誰しも一度は感じる「譜読み」のお悩み。
でも、安心してください!
これはスキルの問題です。

才能の問題じゃないんだね!じゃあ方法を教えて!

ちゃんと解説するから、慌てないで聞いてね。
そして実は、ヴァイオリン譜読みの悩みは、多くの場合4つに分けることができます。
バイオリンの譜読みの悩みは4種類に分けられる
ヴァイオリンで「楽譜が読めない」と感じる原因は、だいたい次の4つに分類できます。
- リズム
- 音の高さ(音程)
- ボウイング(弓順)
- ポジション・指使い
どれが原因なのかを見極めるだけで、練習の方向性がはっきりし、上達スピードがぐっと上がります。
ひとつずつ見ていきましょう。
※以下の内容は、定期的にレッスンを受ける人を想定した内容です。独学では難しい要素を多分に含んでいますので、可能であればレッスンを受けましょう。
① リズムが原因で読めない人へ
リズムには2種類のつまずきがある
リズムの問題は、大きく2つに分けられます。
- リズムそのものが理解できていない
- 頭ではわかっているが、体が動かない
後者の場合、ボウイングや左指の動きも影響していることが多いです。
解決の第一歩:止まらずに歌う
まず、楽器を置きます。

えっ、ヴァイオリンの練習なのに楽器を持たないの?

そうなんです。まず楽器を置きます。
そして、
- 拍子を打ちながら
- 止まらず
- 一定テンポで
歌えるかどうかを確認しましょう。

鼻歌でOKです。
ストレートに言うと、
歌えないものは弾けません。

あれ、意外と歌えないものだなぁ。汗
ここで大切なのは、
テンポや拍子の変わり目以外では、単位音符を途中で変えないこと。
4分音符で拍子を取り始めたら、ずっと4分音符を打ち続ける。
8分音符で拍子を取り始めたら、ずっと8分音符を打ち続ける。
8分音符が途中でいつの間にか4分音符になってたりしませんか?
自分が打っているテンポに自信が無い人は、メトロノームと仲良くなるところから始めましょう。
「頭ではわかっているのに弾けない」人へ
この場合はテンポを落とし、メトロノームを道連れに
- 止まらない
- 正しいリズム
この2つを守って練習します。

①インテンポで止まりながら弾く
②超絶ゆっくりだけど止まらないで弾く
の二択だったら、どっちがいいのかな?

断然、②だね。
止まらないで弾ける速さが良い。
止まらず弾けるようになってきたら、メトロノームの数字をちょっとずつ上げていきます。
ここでは、音楽的な表現うんぬんではなく、体に音楽を入れる練習過程について述べています。
音そのものが取れていない場合は、開放弦だけを使ったリズム練習も非常に効果的です。
弓順も、可能な限り実際の曲と同じように弾きます。

かえって難しいと感じる人は、音の高さに関する問題を先にある程度解決することをオススメします。
👉それぞれのテーマについて、もう少し詳しく知りたい方はこちら。
【リズム練習の記事】
【練習テンポに関する記事】
【メトロノーム活用の記事】
【休符と休みは違う!の記事】
② 音の高さが原因で読めない人へ
歌えない=理解できていない
少し厳しい言い方ですが、
歌えない音は、理解できていない音です。

まずは、歌えるようになりましょう!
またこの時、音を
「点」ではなく、他の音との関係性で捉えること
が大切です。

前後の音や、同時に響いている音との離れ具合のことだね。
高すぎて歌えない場合は、オクターブ下げても構いません。

そもそもヴァイオリンが映える音域は、普通の人が歌うにはだいぶ高いよ。
A線1stポジションの音でも、けっこうキツイと思う。
歌う時につまずきやすいポイント
多くの人が苦手にするのは次の3つです。
- 臨時記号がある
- 半音進行がある
- 跳躍進行+臨時記号のダブルパンチ
※跳躍進行とは:「ド→ファ」や「ソ→レ」のように、鍵盤上で隣り合わない音へ進むこと。

臨時記号がある場所は、高確率で
①違う調に行っている
②違う調に行こうとしている
の二択だよ。
必要に応じて鍵盤やアプリで音を確認しながら、まずは歌える状態を目指しましょう。
歌えたのに弾けない場合
これは、指板上の動きへ変換する時の問題です。
まずは
- 1stポジション+αな音域
- オクターブ下げる
など、無理のない音域で指板上に置き換えてみましょう。

意外と難しいかもにゃ!
隣り合った名前の音は、高確率で、隣り合う指を使えます。
(1→2→3、2→3→4、0→1→2など)
また、跳躍進行している音は、音の離れ具合によって最適な指使いが決まりますし、
移弦やポジション移動が必要な可能性も高まります。

その場所が「隣り合った音」か「飛び飛びになっている」かを考えると、解決に近づくよ。
また、弾けない理由が音の高さにある場合、もう1つ考えられる問題は
ポジションがわからない
または
良いポジションを思いつかない
では無いでしょうか?
つまり、「音の高さわからない問題」と「どのポジションで弾くか問題」は表裏一体と言えます。
重音の場合
基本的には、2音同時に弾いて、ハモリ具合を聴きます。
本当に音の高さがわからない場合は、まず1音ずつ音を確かめてから、2音同時に弾いてハモり具合を確かめます。
焦らず段階的に進めましょう。

重音の音階にチャレンジするのもいいね!
👉それぞれのテーマについて、もう少し詳しく知りたい方はこちら。
【ボウイングを読むこと】
【音程感の記事】
【音程・イントネーションの記事】
③ ボウイングで混乱している人へ
弓順が頭に入らない理由

ボウイングが楽譜に印刷されてるのは知ってるんだけど、つい見落としちゃうなぁ。
多くの場合、音程とリズムの処理だけで、頭がいっぱいになっています。
まずは歌えるようになることが先決です。

視野を広げる余裕を持とう。
効果的な練習方法
- 歌いながら弓だけ動かす(エアヴァイオリンならぬ「エア弓」)
- あえて逆順で動かしてみる
エア弓は、呼吸と腕の動きを一体化させるイメージで行います。
また、逆順のボウイングが気持ち悪く感じたら、あなたの中で理解が進んでいる証拠です。
逆弓でも何も感じない場合は、
- ボウイングがまだ体に入っていない状態
- 音楽的ないし生理的に合わないボウイング
の可能性が高いです。
ためしに、体で覚えるまで弾き込んでみましょう!

いくら弾き込んでもしっくり来ない時は、先生の助けを借りましょう。
👉もう少し詳しく知りたい方はこちら。
【弓順の覚え方の記事】

今まで経験したこと無い弓順が指定されているんですが…(戸惑い)

あなたの世界が広がっている瞬間ですよ。積極的に取り入れましょう。

なぜこのボウイングなのか理解できないわ!

音楽的必然性から指定されている時もあれば、校訂者の好みや生理的なナニカが反映されているケースもあります。
エア弓を経てもわからない時は、先生に聞きましょう。
④ ポジションで迷子になる人へ
ポジション移動は逃げではない

1stポジション大好き!1stポジションで弾けない高い音の時だけ、ポジション移動を頑張ろうっと!

こらこら(呆れ顔)
「1stポジション命!」な気持ちはわかりますが笑、必ずしも正解ではありません。
ポジションを変えることで
- 移弦が減る
- 音色が整う
- フレーズが自然に聴こえる
ことも多いのです。

時には「クソださ幼稚な音色」から「ちょっと味のある大人な音色」に進化させることもできるのだ。エッヘン。
教則本やレッスンで習うソロ曲の場合は、印刷のポジション(ないし指使い)は一度試しましょう。
何と言っても、偉大な先人の知恵ですから。

もちろん理解できなければ先生に聞いてね(あなたに最適な方法を教えてもらえる可能性が高い)。
ポジション移動の考え方

いつどこでポジション移動すれば良いかわからない…
ぶっちゃけた話、いつどこでポジション移動すべきかは
「時と場合による」が答えなのですが。笑
- 音楽の流れを妨げない
- 本番のテンポを想定する
- 同じ音型は同じ指使いにする
- 開放弦の間に移動する
この辺りを意識すると、ポジションを決めやすくなります。

移動回数が少なければ良いとも限らず、2ポジション分ぐらいずつちょこまか小分けに移動したほうが良い時もあれば、超ハイポジションから1stポジションまで一気に降りるケースもあります。
個人的オススメな方法もありますが、これ以上は個人レッスンの領域ですね。
👉それぞれのテーマについて、もう少し詳しく知りたい方はこちら。
【アマオケ向けレベルアップ記事】
【オーケストラ曲の練習方法】
楽器を持つ前にできること
譜読みは、楽器を持たずに進めることもできます。
- 歌う
- 数える
- エア運指
- エアボウイング
このような練習を経るだけで、実際に弾くときの負担は大きく減ります。

リズムと音の問題は、音楽的な認知に関すること。なので、楽器を持つ前に解決すると平和です。
ボウイングとポジション移動は、どちらかと言うと演奏技術の問題。なので、リズムと音の問題をある程度(完璧じゃなくてOK)解決してから楽器を持ったほうが、結局早道です。

そうだよね。でも、残念ながら皆さんそれをやってるわけじゃなく、何となく楽器を持っちゃって「できないよう」って悩んでたり、できるようになる練習になってないケースを多く見かけるなぁ。
それでも難しいときは
レッスンを受けて、先生の力を借りましょう。

具体的に質問してくださると嬉しいです。
私たちはあなたの悩みに親身に向き合いたいと思ってレッスンの場に臨んでいます。
- リズムと音程、どちらが原因ですか?
- 他に良い指使いはありますか?
- どこでポジション移動したら良いですか?
まとめ|あなたの譜読みプロセスは必ず改善できます
「楽譜が読めない」と感じるとき、
多くの場合は努力不足ではなく、順番の問題です。
- リズム
- 音程
- ボウイング
- ポジション
このように細分化して整理すれば、必ず道が見えてきます。
焦らず、一歩ずついきましょう!
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ソルフェージュの先生、ヴァイオリンの先生、時々オーケストラと室内楽。
ヴァイオリン弾きのソルフェージュ講師はわりと珍しいようです。指導経験は延べ100人以上。茨城県立水戸第三高等学校音楽科、Y. A. ミュージックアカデミー等で指導にあたる。都立芸術高校・東京藝大をヴァイオリンで卒業後、東京藝大院修士ソルフェージュ専攻を修了。
「音大受験の1科目」としてのソルフェージュではなく、実際の演奏に結び付くもの、音楽をより楽しめるものを目指しています。あらゆる楽器の生徒さんに対応していますが、得意とするのはヴァイオリンをはじめとする弦楽器。ヴァイオリンを学ぶ人に必要かつ不足しがちなことを、自身の実体験をふまえてレッスンしています。
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